私のバイト先の高齢者施設には、まだお若い方も数人来所されています。
介護保険て、高齢者の保険かと思ってましたけど、40歳から64歳の人でも、特定の病気などで介護が必要と認定された人は使えるらしいですね。
こういうこと、自分に関係ないと全然わからないんですよ。私の家族も、”なんか給料から引かれてる”くらいの感覚だし。
Tさんの場合は、パーキンソン病を患っています。マイケルJフォックスと同じ病気です。
同じ病気といっても症状は様々で、Tさんは一日の内、ほとんど動けず話すことも難しい時間と、所謂ハイになって動き回る時間があります。
お薬が数時間おきにあって、午後に向かってだんだん効いてくる感じです。だから午後のTさんはとてもご機嫌で、フロア中を歩き回ってしまいます。時に走ってしまうし、ドアを開けて外に出ようとします。
もちろん外の出入り口は施錠してあるので、本当に外に出てしまう危険はないのですが、フロア内はテーブルがたくさんあるし、車椅子の方もいるので、見守りが大変。
でも元気な時のTさんはとても明るくて面白い。高学歴の人の、更に上に立つお仕事をされていたので、お話もそんな感じなんです。
”会議にかけるから”
”根拠はなんなの?”
あまりはっきりは聞こえないのですが、耳を近づけるとそのようなムズカシイことをおっしゃる。脳トレのペーパーも、問題の答えは書きませんが、なんかグラフみたいなものをよく書いています。
マスクを外してしまうので、掛けてくださいと言うと、わざと裏返しとか、逆さまとかに掛けて笑わせたりもするんです。
そんなTさんがあるとき、目が合った私に何か話しかけています。
”今日という今日は言わせてもらうけど”
”はい”
”そんな人だとは思わなかった”
待ってTさん、なにが?
国家資格を取った職員の方がやめちゃった
離職率半端ない