公民館に来るKさんは、いろいろな趣味をお持ちです。
毎回ではないですが、順番に近況報告をするときがあり、
Kさんも最近の楽しみを教えてくれます。
お家で編み物や工作をよくなさるそうで、
冬場は自作のニットキャップを被っていらっしゃる。
Kさんから皆に、襟巻をプレゼントしてくれたこともあるんです。
マフラーじゃなくて、襟巻と呼ぶのがぴったりの、
短いけどしっかり首回りに止められる、暖かなもの。
寒い日にはお世話になりました。
そんなKさん、暖かい季節になって、新しい趣味を始めたそうで。
”最近、口笛を始めたんです”
”あらいいじゃない、吹いてみて”
”ふふふ、今日はちょっと、まだお稽古不足だから”
”そうなの、じゃあ、今度ご披露お願いします”
”はい、練習してきます”
その翌週、会が始まる前に、たまたま部屋にあるカラオケセットで
メンバーの人がBGMを流していたのですが(たぶん美空ひばりとか)、
Kさんがご挨拶も早々に
”私、口笛を練習してきました”
”口笛?吹いてくれるの?”
”はい、上手く吹けるかどうかわからないけど…”
それからKさん、カバンの中をごそごそやりながら、
”練習したんですかけど、上手く吹けるか…”
と、いきなりハーモニカを吹き始めました。
”♬~~~”
”!!!!!”
”あ、ハーモニカなの、それは何ていう曲?”
”さっきやってた曲。♬~~~~”
”?????”
”さっきやってた曲なの、じゃあね、里の秋吹ける?”
”里の秋?どんな曲か歌ってくれないと、わからない”
”ふーけゆくー、あーきのよー、って”
”ああ、♬~~~~”
”ふーけゆくー、?それ里の秋?”
Kさん、やおらハーモニカを逆さまに構えて
”♬~~~~”
なんかわからないけど、良かったです。