ボランティア先の高齢者グループには、

少数ですが男性の参加者もいらっしゃいます。

 

Mさんは、折り紙男子。

折り紙は、高齢者のレクリエーションの定番ですね。

定番のものだけじゃなく、季節感のあるものや、

モチーフを繋げて作る大作とか、いろいろあって楽しい。

 

折り紙サークルをなさっている先生が

やって来て指導をしてくれるので、結構本格的です。

 

でも、大勢に対して先生ひとりだし、ボランティアも

皆が器用なわけではないので、

なかなか全員のところに指導の手がまわらなかったりします。

 

そんな時、折り紙男子Mさんは、出来上がりのサンプルを解体(?)して、

”ああ~なるほど”

”これがこうなってるわけだ”

ご自分でさっさと折り上げてしまいます。

 

恐るべき空間把握能力。

 

Mさんは、グループの発会当初から顔を出しているそうで、

主催の方はじめ、常連さん皆とお友達です。

 

”Mさん、博多人形みたいな奥様がいるのよね”

”そんなお世辞言ったって、何にも出ないよ”

 

この会話が定番で、どうやらMさんの奥様は本当にお美しいようです。

ところがその奥様、Mさんが脳トレの問題用紙を持って帰って、

一緒にやってみようと誘っても

”めんどくさいから、いい”

と言って、まったく興味を示さないのだとか。

 

Mさん曰く、

”めんどくさいっていうのが、一番だめなの”

”なんでもやってみようって思わなきゃ、だめ”

 

御年90歳のMさんですが、ほかにも塗り絵のサークルに入っていたり、

お家ではプラモデルを作ったりと、充実の毎日を送っているようです。

 

何でも挑戦するMさん、最近ついにスマホを買ったとのこと。

 

”今はね、このスマホに質問をしたらね、なんだって出てくるんだから”

ピカピカのスマホを嬉しそうに見せてくれました。

 

”ただ使い方がよくわからなくってね”

 

 

そこはがんばって、Mさん。

 

 

 

 

 

 

エリック・ロメールの冬物語を観た

素敵なおとぎ話