Aさんは、グループの中では、比較的新しく入ってきた方です。

一人暮らしで、歩行器を使ってやってきます。

 

一人暮らしの女性は、本当に多い。

ご主人に先立たれた方はもちろん、生涯独身という方もいます。

 

Aさんの場合、お子さんが毎週、顔を見に来てくれるそうです。

それ以外は、一日中テレビを見て過ごすのだと。

 だから週一回、公民館に来るのがとても楽しみなんだという。

 

Aさんは、かなりお耳が遠いです。

ほとんどの方は少し耳が遠いけど(私も、だんだん)

彼女はかなり近くで、大きい声で話さないと聞こえない。

 

グループでは、いろいろな工作をするので、

ひとりが大きい声で一度説明しても、聞き漏らしてしまうことが多い。

特に、話し手の後ろにいる人は、良く聞こえない。

 

なので、ボランティアはなるべく、散らばって少人数を相手に

もう一度、と言わず何度でも、説明しながら一緒に進めていきます。

 

が、

ボランティアも高齢者ですから、やっぱりよくわかっていない。

ので、

時々、思いもよらない作品が出来たりします。

 

ある時、もうすぐ春が来るので、なかなか会えないお友達に、

メッセージカードを作って送りましょう。

という企画を立てました。

 

市販のカードに、折り紙や色鉛筆、シールなどで自由に飾り付け、

最後にひとこと、メッセージを書きましょう。というものです。

 

”メッセージって、どんなこと”

と質問が。

”なんでもいいですよ、お元気ですか、とか、体にお気をつけて、とか、もうすぐ春ですね、とかね”

 

皆さんそれぞれ、色とりどりに素敵なカードを作りました。

春はもうすぐ、ということで、桜やチューリップ、小さな魚、梅に鶯なんでのもあったり。

傾向として、お隣同士で似たような絵を描かれることが多いような。

 

さて順番に作品を鑑賞していきますと

 

Aさんのカード、自動車が描いてあり、

”危ないですよ、気を付けて”

のメッセージが。

 

うん、実にオリジナルなメッセージカード。

毎週、顔を見せるお子さんだって、車には十分気を付けないとね。

 

 

 

 

 

 

お花畑でも見に行きたかったけど、雨