そんな経緯で、アルバイトとボランティアを始めました。

バイト先は、いつもスタッフを募集している、地元の高齢者施設。

高齢者が集まって一日を過ごす、いわゆるデイですね。

 

デイでバイト、ミニデイでボランティア。

デイとミニデイの差は歴然としてるんだけど、そんなこと知らなかった。

 

私は早くに両親を亡くしているので、日常生活で高齢者にかかわることがありません。

介護の経験もないし、お年寄りって、せいぜいスーパーとか電車で会うだけ。

 

だけど私も、数年先には仲間入りする世界。

今知らなくたって、いつかは知ってしまう魔境(言い過ぎました)。

すぐそこにある私の未来を、ちょっと覗いたっていいじゃないの。

 

というわけで、私この数か月で、一生分のご老人に会いました。

JKとか、OLさんとか、主婦とか、ステレオタイプってどうしてもありますね。

それぞれの中には、カテゴライズされるのに抵抗してるカテゴリーってのもあるし。

爺さん婆さんも同じで。

 

まあだいたいは量産系です。これはもう間違いない。

女性でいえば、白髪、交じり、染めてる(黒茶紫ピンクetc..)にかかわらず、

てっぺんの禿をピン止めで隠してるのが定番。

そりゃあ気になりますよ、女性ですから。

 

そして手編みのチョッキとかカーディガンはマスト。

ニットを着ていたら、ご自分で編んだの?って聞いてあげましょう。

私の印象では、手編み女子はボラ先に多いです。

 

男性は、そもそも公民館に来ない。中には折り紙男子もいますが、少数派です。

なのでデイに来る方しか知らないんだけれど、

帽子被ってる人が多いな。帽子って若い人~中高年では、

おしゃれな人が被る印象ないですか?

おじいさんは、頭がさみしいんでしようかね。

あと靴。紐を結ぶ靴は、スニーカー含め、あんまり履いてない。

マジックテープかファスナー付きの靴が定番。

楽にお出かけするのが一番だからね。

 

デイとミニデイ、一番の違いは、

介助とか介護が必要な方しか、デイに来られないのですよね。

そのあたり、知ってる人は当たり前に知ってて、

知らない人は全く知らないことかと。

 

だからボラ先には基本、自分で歩いてくる人しか来ないけど、

バイ先には皆、送迎車で来所する。

車椅子の方ももちろん来るし、あらゆる段階の認知症の方が来る。

 

両者のボーダーラインは結局そこなのかな、と思います。

多少の物忘れはあっても、杖や歩行器のお世話になっても、

ひとりで元気に遊びに出られることが、自立なんだな。

 

ひとつ共通しているのは、耳が遠いこと。

こればかりは、避けられないものなのかしら。

私も、近頃、聞き返すことが多くなったからね。

 

これから、それぞれのエピソードを書きます。