村上春樹さんの「ノルウェイの森」
そもそも自分の頭のイメージが違っていた。
Beatlesの「ノルウェイの森」は針葉樹林に覆われた北欧の大地のことじゃなくて、どうやら安い建材の木材の事を言ってるらしい。
このブログを書くのに調べちゃいました。
いろいろたくさんの方が読み解いて今更ながら見解を述べるのもこっぱずかしいので
ほんとに面映ゆい。でも、書いておきたい。しゃべりたい。
読書感想は読んだ人の来し方の人生が絡むので、受け取り方は100人いたら100の見解があると思います。村上春樹さんも「そう!そこ、読み取って欲しかった!」って言うタイプじゃない気がします。
なので、ほんとにわたしだけの感想です。
そんなにエロチックかねぇ?って思いました。これ読んでむちゃエロな気分に浸りました、っておっしゃってる方が当時けっこうおられたみたいなので。どこだ?どこだ?って探したんですが。わたしにはあまり、ピンとくるものがありませんでした。
これこそ、真の恋愛小説!っておっしゃってる方も多々おられました。
そうですか、って思いました。これもまた、ここらへん?ここらへんがそう??って
探りながら読みました。わたしには恋愛小説とは思えませんでした。
だからと言って「恋愛小説じゃないじゃん!」とも言えません。
感想に正誤はないですから。
主人公ぼく(ワタナベくん)の淡々とした口調でぼくのまわりの事象と人が語られていく。ワタナベくんはいつも冷静でいつも受け身です。自分からなにかを働きかけて事を起こすところが見えません。感情も誰かがこうしたからこう感じた、こうなったのでこう思った、が多いです。
男ならなぁ、もっと自分の意思で動けよ!という時代にそぐわぬモヤが湧いてきます。だからと言ってワタナベくんに魅力がないわけではないんです。
わたしのイメージ。この物語のヒロインに当たる直子。描いてみました。直子の裸体はめちゃくちゃ美しいんだそうです。
この物語のすべてが「姿がほとんど描かれていないワタナベくんの同級生のキズキくんと直子の関係」に繫がっています。
ワタナベくんはキズキくんを求めさらにキズキくんに代わる誰かを探し、直子もまたキスギくんから離れられません。直子はキズキくんと繋がれなかった自分の肉体はもう誰とも繋がりたくないと切望します。キズキくんを失った時点から年を取ることも拒絶したかったのかもしれません。それは純愛だからという美しい理屈では無さそうです。自分ではどうにもできない理不尽。精神と肉体と運命の三つ巴のギャップのように見えます。
もしも、です。どうしても肉体交合したかった、お互い奪い合い与え合いたかった相手と絶対絶対、出来なかったら。心って崩れるのかなぁ?って思います。
その中途半端はずーーーーーっと埋まらないで心を蝕んでいくこともあるんだろうか?って思います。
ほとんどの人がそのへんのゴチャは乗り越えたり差し替えたりしながら前に進んでいくんだと思うんですけど。そうも出来ない人もいるのかなぁ?って。
いろいろ考えて最終的にすごく単純な感想になってしまいました。
あと、サスペンスじゃないのに人死にが多い。