昨年8月31日、国に申請していたコロナワクチン接種健康被害救済措置がようやく認定された。
3回目のワクチン接種をしたのは昨年2月18日。その3日後(2月21日)、左目の網膜中心静脈閉塞症を発症。その後、左目に2回目が。右目にも同閉塞症が発症した。治療として左右計6回の注射を打ち、自己負担額は約28万円にのぼった。
目の治療を続けるうち、同クリニックではワクチンの接種後、10人以上が同じ症状を訴え、治療していることがわかり、県や市のワクチン推進室に問い合わしたところ、健康被害の救済制度があり、申請するようアドバイスを受けた。
一時、「失明の恐れがある」「完治しない」と宣告されたものの、視力は回復し、左右の目の治療がひと段落したのは約半年後の8月19日。必要書類を提出することにした。
申請書類は①予防接種健康被害救済措置認定申請書②個人情報提供同意書③医療費・医療手当請求書④受診証明書⑤診療録⑥領収書の写し⑦接種済証の写し。
書類を書いてもらうよう、クリニックに打診すると、「全カルテのコピーが必要。カルテの数は200~300枚で3万円くらいかかってよいのか?」と問い合わせがあった。「仕方ない。乗りかかった船」と思い、クリニックにカルテ開示をお願いした。
のべ4か月かけ、全書類が揃い、何度も聞き取り調査があった。市では隣の市と共同で有識者による調査会を開き、必要書類が揃っているか、などをチェック。県の審査会を経て、厚生労働省に提出された。共同設置しているのは申請者が少ないから。2カ月に1回程度しか開かれず、今回の調査会ではジィジしか、申請していなかった。
市の担当者は「忘れた頃に結果が来る」と言っていたが、それは本当だった。昨日、1年2カ月ぶりに市のコロナワクチン推進室から「申請が認められた」と連絡が入った。市役所に行くと、担当者から審査結果の報告と給付決定の説明があった。
厚生労働省の見解「資料等を検討した結果、現在の医学的見地によれば、当該予防接種が当該疾病(両眼網膜中心静脈閉塞症)の原因となった可能性が否定できず、また、当該疾病は通常、起こり得る副反応の範囲を超えている」。
その結果、医療費と医療手当が給付されることになった。
「心配かけたが、ようやく認められた」と世話になった妻や家族らに報告した。
目の痛み、苦しみはなった人でないとわからない。慢性リンパ性白血病との闘病に加わり、盲目という「どん底」を味わった当時を振り返りながら、「認定」を勝ち取った今をともに喜んだ。
国からは「予防接種被害者健康手帳」も交付され、完治するまでの医療費も支給される見込み。
現在、市では15人が国に健康被害を申請しており、うち7人が認められている。
私と同じようにコロナワクチン接種後、健康被害に悩んでいる人もいるはず。決してあきらめないで、申請してほしい。