京都、東寺の弘法市で知り合った骨董屋さんが昨日、ジィジ宅にある器などを買い付けにきた。

 自宅には漆器や陶器、膳がたくさんある。しかし、冠婚葬祭はホールで行うようになり、必要なし。離れの2階や管理する古民家に置いていた。ほとんど使用されていなかったので「断捨離」とばかり、思い切ってすべて処分することに。鑑定しやすいよう1個1個丁寧に紙で包まれた器を並べ、ホコリが被っていた品などは雑巾で拭き上げた。

 朝、時間があったので、外に出ていた火鉢をきれいにしようと動かしたところ、その近くに蜂の巣があり、アシナガバチに左腕を刺されてしまった。蜂にさされたのはこれで3回目。過去の経験を生かし、刺された場所を口で吸い、針や毒を吐き出した。患部を冷やしておいたら、ほとんど痛みもなくて済んだ。




 

 骨董屋さんは京都北部で夫婦で古美術商をしており、若狭経由で2時間かけ、我が家に来てくれた。まず、最初、自宅に置いてある漆器や膳などを見てもらったが、「う~ん」と腕を組んだまま、次に古民家の陶器や盆などを鑑定してもらっても「これらは全部、新しい。残念だが引き取れない」という。

 そういえば、ほとんどが戦後、家人が購入したもの。骨董屋さん曰く「明治、大正以前の物しか価値がない」らしい。結局、2人が持ち帰ったのは山ほどある古物の中から、鉄製の兜と合金製の打ち出し壺だけ。買い取り価格もゼロ円だった。

 2人は「この辺りは戦国武将が活躍し、歴史があるところ。また誰か紹介してほしい」と述べ「また、(うちへ)遊びに来て。観光案内します」と言ってくださった。2人にとって、骨折り損のくたびれ儲けだったかもしれないが、ジィジにとって、また、行きたいところがひとつ増えたからよかった。

 



 結局、器などは市内の廃棄物最終処分場に持ち込むことに。総重量は160㌔。軽自動車で2往復し、かかった費用は1280円なり。猛暑の中、ジィジ夫婦とも汗だく、疲労困憊のくたびれもうけだったが、家の中がきれいに片付き、スッキリ。

 これで「終活」に向け、一歩前進した。