「また、いらんもんつくって!」
これは関西弁で「また、不要な物を造って」との意味。
昨日、ジィジが作ったテレビ台を見て、妻はあきれた。
娘や孫が1階の寝室で寝るようになり、テレビが邪魔になった。
不用ならば、と妻が2階の書斎に移動させたのだが、フロアに直置き。
観にくいから、ダンボール箱の上に置いていたが、いかにも貧乏くさい。
だから、木製のテレビ台を作ることに。
知り合いの大工さんから要らなくなった廃材をもらい、加工した。
作業中、外出していた娘夫婦や妻が帰宅。ジィジの姿をみて「孫ちゃん、ビリーのために何か、作ってくれているのかも」と思ったらしい。しかし、期待外れだった。
作業は1時間ほどで完了。材料費はゼロ。2階まで運ぼうと思ったが、意外に重く、何とか階段を登りきり、書斎に設置できた。
実は私、書斎でほとんどテレビを観ない。だから、妻は「また、いらんもんつくって」と言い放った。これまでテーブルやベンチなどを作ってきたが、妻曰く「邪魔」。
だから、余計なモノが増えたことが気に入らなかったようだ。
「オレがいなくなったら、処分してくれたらいい」と言ったが「いったい、誰が処分するのよ」と逆ギレ。「・・・」ジィジは撃沈。
世の中には「いらんもん」「不要なモノ」がいっぱいある。
車でいえば、水温計やスペアタイヤ、エンジンキーなどが無くなった。
スマホには不用なアプリがたくさん入っているし、パソコンには使ったことがないボタンがいっぱいある。ジィジの場合、これらの機器の数%、いや0・数%程度の機能しか使っていないだろう。
人間は「あれもこれも」という欲望があるから、いろんなものを蓄えたり、集めたりする。しかし、60歳を越え、充電期間に入ったジィジは生活の中で余計なものを処分している。
例えば「常にオンラインの習慣」。
仕事をしていたときは、24時間、常にアンテナを張り、ニュースになる情報を収集をしていたが、今は外部からの情報をシャットアウト。SNSやメールをできるだけ閲覧せず、テレビもほとんど見ないようにし、オフラインの時間を増やすようにしている。
こうすることで以前と比べ、ずいぶん気が楽になった。
また、勤務中は取材対象とのアポイント、原稿の締め切りや出版など、時間に追われる毎日だったが、今は開放され、ゆったりと過ごせている。
しかし、ジィジには不必要なもの、余計なものがひとつ残っている。
それは「病気(白血病)」。