$こんなんありました!こんなんありました!
2004年 アメリカ 85分
監督:ザナ・ブリスキ
出演:アヴィジット、ゴウル、プージャ、コーチ

(イントロダクション)
インド・カルカッタにある巨大な売春窟で、悲惨な運命を背負う子どもたちに、写真教室を通して未来への夢や希望を与えようと奔走するフォトジャーナリスト、ザナ・ブリスキの活動を追った感動のドキュメンタリー。2004年度のアカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞をはじめ数々の映画賞を受賞。

この現状から子供を抜け出させてあげたいという監督の努力、
道を作ることができても、
子供たちがそこを歩いてくれるかは、
押し付けることができず、
子供がせんたくすること。
せっかく道が開けたんだから、
なぜ子供たちはそちらの道へ行かないのか?
また行けないのかが問題である。
子どもでありながら、子供であることを許されない環境の中、
監督が子供たちに質問をする。
例えば将来の夢は?と聞くと、女の子は子どもらしい笑顔で、
私は妹を養っていかないといけないので、しっかりと稼ぎたいと答える。
観ていてええ~っと思ってしまった。その他の子供同様な感じのことを思っている。
日本で小学生高学年の子が妹を養っていかないといけない環境に追い込まれることは、
まあまずないだろうと思う。
ここに住む子供たちは、
親に頼ることもあまりできないみたいだった。
そんな色んな事情を持つ子供たちも、写真教室はひとつの楽しみになっているみたいで、
子供たちの表情が豊かで、純粋に写真を撮ることが楽しくて、
いかにすればいい写真がとれるのかという探究心が強いようだった。
本当に子どもたちが撮った写真が紹介されていたけれど、
どれも、写真から伝わってくるものがあり、
衝撃を受けた、またその子供の中でもひとり、
写真の素質がある子供がいて、国外で開催される写真の催し物に招待される。
しかし、すんなり物事が運ばない、
なぜズムーズにいかないかは作品を観ればわかるが、
そりゃあんな状態じゃ無理だろうなと思う。
そうこうしている間に、その子供の母親が焼き殺されるという事件が発生してしまう。
こんな状況で、子どもは平常を保てるはずがないと思う。
この話もなくなったなあと思ったけれど、監督の頑張りによって実現する。
そこでのシーンもあった。その子供が発言する内容に驚かせられた。
こういった子供は、この道を進むべきだと思った。
その他の子供たちも、寄宿舎に入り学校に入ることができて、
良かったなあと思っていたら、エンドロールで子供たちの近況が報告されていたけれど、
学校を家族からやめさせられたとか、
自分の意思でやめたとかで学校に留まったのは2人ぐらいしかいなかったと思う。
観ていて思ったのが環境が悪すぎる、
カースト制度のなごりが現在も根付いているインド、
子供が大人に向かって、そんな言葉使いしないでよと注意すると、
大人はうるせえクソ餓鬼みたいな、汚い言葉で言い返すシーン、
なんでそこまで子供に向かって言うのか理解できないぐらい、
言葉使いが悪い大人、それも母親が多かった。
子どもがお母さんと同じ仕事をするという意味をしっていて、
そこに向かうのが怖いと思う女の子の心境、
それは当たり前、こんな環境に置くのは子供にとって絶対良くないはず、
なんとかできないのだろうかと思う。