
2006年 オーストラリア・ドイツ 91分
監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
出演::ミリャーナ・カラノヴィッチ、ルナ・ミヨヴィッチ、レオン・ルチェフ、ケナン・チャティチ
(イントロダクション)
ボスニア紛争によってもたらされた深い爪痕に苦しむ母娘の再生と希望の物語を描く衝撃と感動のヒューマン・ドラマ。2006年のベルリン国際映画祭では、グランプリの金熊賞、エキュメニカル賞、平和映画賞を受賞。ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエボのグルバヴィッツァ地区。女性たちの集団セラピーに通いながら12歳の娘サラと2人で暮らしているシングルマザーのエスマ。生活は苦しく、子どもがいることを隠してナイトクラブで深夜まで働く日々。一方、父がシャヒード(殉教者)であることを誇りに思っている活発な少女サラは、サッカー中のケンカがきっかけで、同じシャヒードの遺児、サミルと友情を深めていくが…。
普通のシングルマザーの話なのかと思いきや、
親子喧嘩が原因が発端で、口から出た衝撃事実!
これで母親の取っていた行動が理解できた。
12歳の少女といえば、もう物事をしっかりと自分の中で考えれるような年代に入ってくると思う、
修学旅行に行くことになったサラ、
自分の父親は殉教者と思い誇りに思っているサラ、
生活が苦しく旅費のことを心配するサラ、
先生が言うには殉教者の証明書を提出すれば費用の補助がでるらしいということを聞く、
母親にその件を伝えると母親は分かったと返事をする。
しかし、その証明書を学校に提出する素振りをみせない母親、
母親は給料の前借りをして学校に旅費を納めて旅行に行ける段取りをした。
でもサラは、誇りに思っている殉教者だった父親の証である証明書を提出せずに、
旅費だけ支払った母親の行動に納得できずに、
家で口論になるそして同じ殉教者の遺児から預かっていた銃を母親に向けてしまう。
母親は怒り狂って取り押さえ、
サラに馬乗りになって胸につかえていたものを噴出させてしまう。
ボスニアではレイプはイスラム教徒の家族に屈辱を与え、
破壊を目的の戦争の武器として使われてきた。
ある目撃者の話しでは、女性が妊娠するまで拘束され、
繰り返し強姦されたケースさえある。
中絶には遅すぎる時になってやっと解放される。
加害者の-この場合はセルビア人だが-考えでは、
この非人道的な行為で生まれた子どもはセルビア人になる。
こうして、レイプは民族浄化の手段となる」ということを作戦の一環して行われていた。
サラもこれで産まれたんだと告白してしまう。
母親はいつもサラのことを宝と思い接していたし、実際宝なのは変わりない、
しかし、この事実をサラに隠し続けることは出来るのかもしれないけど、
母親が正気でいられるかが問題になってくると思う。
実際当時は、それが原因で産まれた子供を殺したり、
自ら命を絶つ女性もいたらしいような記事を目にした。
この母親を誰も責めることなどできないし、
子供を偏見でみることも決してしてはいけないこと、
こんな思想を持って作戦の一環として行っていた国(加害者)に嫌悪感を覚えた。