2008年 日本 96分
監督:神山征二郎
出演:渡辺大、柄本明、石坂浩二、柄本佑、藤田まこと、富司純子
(ストーリー)TSUTAYA DISCUSより
「北辰斜にさすところ」の神山征二郎監督が、学徒出陣前に実際に行われた“早慶戦”をめぐる感動秘話を映画化したヒューマン・ドラマ。1943年、戦況が悪化する中、野球は敵性スポーツとみなされ、六大学野球連盟は解散、リーグ戦も中止となってしまう。その後、学生の徴兵猶予も停止され、学徒出陣がいよいよ間近に迫る。出征前にもう一度試合がしたいという部員たちの願いを受け止めた慶應義塾の小泉信三塾長は、早稲田大学の野球部顧問・飛田穂州に早慶戦を申し入れる。思いを同じくする飛田もこれを快く受けるが、早稲田大学総長の田中穂積は、様々な問題点を考慮して早慶戦の実施を頑として認めようとはしなかった。
柄本明と柄本佑の親子共演、当然柄本明は名優といってもいい領域に入ってきていると思うがしかし、息子の柄本佑を最初に観たのは、『風林火山』の寅王丸役、何じゃこりゃというのが感想だった、しかしこのお兄ちゃん神出鬼没で、なぜか色んな作品に出演している。何じゃこりゃ話しにならん→頑張れよ→頑張っとるなあ→おしいなあ→やったなあと、この映画を観て思えた。親の七光りと呼ばれないように実力をつけて飛躍してほしい(笑)。
早稲田大学の野球部の近藤主将の顔見たら、またどこかで見たような顔、誰やったかなあ?と思っていたら思い出した。『非婚同盟』で自己中でアル中にもなった新進日本画家、岩城美那男だった。ドラマと違い普通に学生を演じていた。
主役の戸田順治を演じたのは、今ドラマ『臨場』で一ノ瀬和之役で出演中の渡辺大、全然記憶にないのだが、『クローズZERO』で不良役で出演していたらしい、滝田洋二郎監督『バッテリー』でも丸刈りで天才バッター門脇秀吾役で出演していた、これは記憶がある。途中何度か父親の渡辺謙と似てるなあと思うことがあった。
一番印象に残ったのは、戸田順治の兄が戦死し、お通夜の席で、順治の父(山本圭)が、野球部顧問の飛田にこんな時世に野球なんてなぜすると激昂するが、飛田を庭に連れ出し、父親の本音が出た時は、苦悩する父親の本音がすごく表現されているなあと思った。口ではお国の為に名誉の戦死、立派な息子とは言うものの、軍が送ってきた骨壺の中には、骨など入っておらず、これが国のやることかと嘆く、嫌でも戦地に我が子を送り出さねばならぬ親の胸中を語り終えると、最初反対していた早慶戦だったが、息子の為に実現できるように飛田にエールを送る。
慶應義塾の塾長からの申し出で即実現するんだろうと思っていたが、早稲田大学総長が首を縦に振らないので、どういう手で説得させるのかなあと思っていたら、慶應義塾塾長の意、両校の部員の為に飛田は強行突破にでる。水面下で実現するよう動き出す。試合開催前に早慶戦開催が新聞記事に載り、総長に呼び出され飛田は私の責任の元でやりますと言い切る、総長は野球部は学校のものだから、何かあった場合は私が責任を取ると言い、飛田の執念に折れる感じで早慶戦開催を了承する。そして感動の最後の早慶戦が実施される。
この映画の登場人物、誰一人も嫌いな登場人物はいなかった。友情、家族の絆、熱意色んな人間的に必要なものが凝縮されていたと思われる。何度か(T_T)してしまった。
徳光和夫氏が号泣していたのも納得できる作品。