「OUT」は、桐野夏生が97年の発表された作品。「主婦は料理に慣れているから、死体をバラバラにするのは男性より抵抗がないはず」という女性ならではのユニークな着想から生まれたストーリーは、当時はまだ特異な事件ともいえた“主婦たちの犯罪”を取り上げた点と、彼女たちによるショッキングな死体解体の描写で話題を集め、98年度版の「このミステリーがすごい!」の第1位、週刊文春のミステリーベスト10の第2位に選出され、98年度日本推理作家協会長篇賞を受賞し2002年に公開される。


 リストラによる家庭崩壊、老人介護、カード破産、ドメスティック・バイオレンス、ヒロインたちが抱えるこれらの問題は、同時に現代社会を生きる人々に起こる得る問題でもあるので、映画化されることとなった。


 話は、東京郊外にある弁当工場。夜明けまで繰り返される流れ作業を続ける深夜パートの主婦たち。その中に混じって、4人の女たちがいる。香取雅子(原田美枝子)42歳、吾妻ヨシエ(倍賞美津子)51歳、城之内邦子(室井 滋)40歳、山本弥生(西田尚美)30歳。彼女たちにとって、日々の暮らしに夢や期待を抱く時期はとうに過ぎ去った。溜まっていく失望だけ。

 雅子は、亭主のリストラによる家族の家庭内離散。ヨシエは、夫が残した痴呆症の義母の介護。邦子は、独り身の孤独を埋め合わせるようにブランド品を買い漁ったツケのカード破産。弥生は、ギャンブル狂の亭主から受ける暴力。誰もが心で悲鳴を挙げていた。「こんな暮らしから、抜け出したい!!」。深夜の弁当工場は、彼女たちがそんな生活から一時でも解放される場所であった。

 そんなある日、女たちの一人が日常の境界線を踏み越えてしまう。弥生による夫殺しである。

弥生の告白で事件に巻き込まれていく雅子、ヨシエ、邦子。隠滅工作のため、彼女たちは死体の解体作業をはじめる。はじまりは、友情や共感ではなく、弥生から貰う報酬が目当てであった。まるで、弁当の詰め込み作業のように、新しいパート・タイム・ビジネスとして死体を切り分けていく女たち。ドライな関係と割り切っていたはずが、4人は次第に奇妙な連帯感で結束していく。秘密を共有した女たちは、はじめて自分の胸のうちを語れる同士を得たのだ。

 一方で、事件の秘密を知ったやくざと刑事たちの執拗な追求が迫る中、彼女達は閉塞した状況から抜け出すためにそれぞれの人生への闘いを強いられていく。


 弥生の夫役の大森南朋が博打で大金をすり、イカサマだと言い元締めのヤクザ佐竹(間 寛平)にしめられる。

帰宅後に、DV男は、弥生(西田尚美)に暴力をふるい妊娠8ケ月のお腹を蹴り「ガキなんかいらねえから」と言い

ソファーで眠りに落ちる。この男ひでえなあと思っていると、弥生は衝動にかられベルトで夫の首を絞めて殺してしまう。その後電話で雅子を呼びつけ、死体を車のトランクに入れて、翌日に捨てに行くとの約束で預ける。しかし、翌日会社を休み、死体の処理を雅子に頼んで知らんふり、最初から最後までこの女許さんと、西田尚美扮する弥生を見ていた。

 

 ある日、バラバラ殺人の汚名をきせられた佐竹が、復讐に走り、吾妻ヨシエ(倍賞美津子)の家に留守中に入り義母を殺害し、金属バットを持っているところに帰宅、逆に佐竹を刺殺し火をつけて、警察に自首する。「私は意外と脆い女だからペラペラしゃべるかも知れないから逃げて」と言われ、雅子は一人で逃げるつもりだったが、弥生と邦子が合流して三人で逃亡するが、途中弥生が破水したので、病院に運び「しっかり生きるんだよ」と言い弥生を残し、雅子と邦子は、トラックに乗せてもらい北を目指すところで終わった。


 原田美枝子は、家庭崩壊し子供に会話してもらえない寂しい主婦をいい感じに、演じていたと思う。またすごく綺麗かった。