今年最も期待を外された映画、それは『墨攻』だ。原作を読んで映画館に赴いたが、中盤からエンディングにかけて原作とは全然違う話になっていたので、すごく残念だった。話を変えるにしても、いい感じに変われば成功だが、?????な感じだった。戦国時代の中国が舞台である城主からの依頼で主人公、墨者の革離(かくり・アンディ・ラウ)が、城にやって来て、自軍の数倍の趙軍から自軍の少数を率いて趙軍より城を守りきってかっこよく去って行くというのが原作の話だった。その中には、甘ったれの城主の息子とか、革離に心惹かれる親衛隊の女隊長がいたり、ぐうたら城主が出ていたりしていて、そういう人物たちが革離に影響を受けて、考え方が変わり一丸となって城を守ったり男の意地のぶつかり合いもあったお話だった。なんと私が求めていた。男同士の意地のぶつかり合いとか、口に出して好きと言いたいが、ぐっと我慢をして好きな人の為に身を投げ出し身代わりで死んでいった親衛隊の女隊長をどのように表現してくれるのか楽しみにしていた。がしかし、残念なことにその望みは見事に打ち砕かれた。男同士の意地のぶつかり合いはなく、どろどろとした人間関係が目立ち、革離に思いを慕っていた親衛隊長は、猛烈アッタックしているし、最後はラブストーリーなんかこれはというエンディングになっており、全然違う話になっていた。こんなの初めてだが見ている最中に頭を抱え「なんでなんでこんなストーリーにするねん」と言ってしまっていた。今までのパターンとしては、話の大筋は一緒だが、映像にするとこういう風になるんだ、へえ~っていうのはあったと思うが、話を変えてここまで失敗するのは珍しい。
趙軍の将軍役で、『シルミド』で死刑囚を訓練する責任者で最後ピストル自殺をしてしまう役の人が出ていた、いい芝居していたと思う。これが今年の私のワースト1映画だろう。
墨者:兼愛・反戦を説き墨子が築いた墨家に属する人。
