アメブロ初投稿。
普段はミクシィがメインなので、そっちに書いたんですが
こちらにもコピペします。
なんとなく、いろいろと知ってもらいたくなったから。
スコップ団へのエール?のつもりで。

いずれアメブロとミクシィとフェイスブックを同期させたいなと思いつつ
まぁ、今はマニュアル同期でもいいかなと。

====(以下、本文)==============

そうだそうだ、そもそもなんで被災地へ行こうと思ったかっていう
話をしていなかった。

そもそもボランティアに興味があったわけじゃない。
今もそれほど積極的なわけではない(前に比べればハードルは下がったけど)。

なぜなら、ボランティアしに行くくらいなら、番組を作れ、と思うのが一点と、
困ってる人に何をしてあげればいいか分からないというのが一点。

もう治らないと言われた病気の人。
大切な人を亡くして立ち直れない人。
そういう「解決できない問題」で苦しんでいる人に
何をしてあげれば良いというのか。

だったらその問題に踏み込まない方が良いんじゃないか…そう思っていた。

* * *

震災の直後、私はたまたま会社に残っていたという理由で
最初の2週間を担当するメンバーに入った。

何事も、蚊帳の外は気分が悪いので、
帰らずに残ってて良かった。

メインディレクター、サブ、スタジオ出し物担当、VTR担当…
誰がどんなローテーションで何を担当するか決めて行く。
内容をどうするか、この短期間で何ができるか、
みんなで放送直前まで考えた。

若手もベテランも、上司も部下もなく、チーム一丸となって放送を目指した。
この1年間、番組のピンチを何度も乗り越えてきた
このメンバーとじゃなければ、あそこまでクオリティを上げるのは無理だったと思う。

ところが、いよいよ放送日。
やれるだけのことはやって、ベストを尽くしたのに
全然ダメだった。

(今振り返れば当たり前のことなんだけど)
被災地の情報がほとんど入って来ないし、
逆に被災地に伝えたい情報は停電で伝わらない。

次の日も、その次の日も、番組を必死に出す。
普段なら1ヶ月半でつくる番組を
二十人がかりで2日で作る。しんどい。毎晩徹夜。
でも結果は同じだった。

苦しかった。
本当に、これだけの人数がいて、
普段からそれしかやってないような、情報を集めるプロたち
(記者あるいはカメラマン、アナウンサー、ディレクター)が
どうにかしようと、必死で這いずり回ってるのに、
何もできない。何の力にもなれない。

普段あれだけすごいアイデアを出したり
的確な判断と指示を下せるプロデューサーたちが、
全員集まって知恵を出しても
結局何も変えられないということが、現実にあるのだなーと思った。

とにかく悔しい。悔しかった。

このときの悔しさを晴らしたくて作った次の番組で、
スコップ団の平さんと出会った。
ブログを読んだら、「こんなことをやろうと思ってる」と書いてあったので
仙台へ行くことがあったら手伝うよ、と伝えたら、
ほどなくして本当に仙台出張が入った。

その後、平さんと3月11日の話になった。
「あのとき、東京にいて、何もできなくて、本当に悔しかったんだよ」
と話すと、「あぁ、そうだよね。」と言った。

そして実は、仙台にいた彼らも、
何もできなくて悔しかったんだということを、少しずつ話し始めた。
物資やガソリンを毎日、寝る間もなく運んだ彼らも
当時は何もできなくて悔しかったんだって。

人を生き返らせられなくて、悔しかったんだって。

だから家とか物とか、何とかなる物は何とかする。
それでスコップ団をやってる。

だから私も、それに参加している。

* * *

まだ見ぬ困っている人、悲しんでいる人と
何を話していいか分からないなんて、
話すことになったときに考えればいい。

そんなことを恐れて、やれるときに何もしなかったら、
もし5年後に、その人たちと友達になったとき
それこそどんな顔して、どんな言葉をかけていいか分からない。

もしかしたら、友達になれないかもしれないよ。

これから先、何十年と生きていたら、
どこかの節目で、必ず自分の人生とこの震災はクロスする。

仕事先で、引っ越し先で、近所の飲み屋で、親戚の結婚式で、
たとえこっちから被災地へ行かなくったって、
震災を経験した人がこっちに来ることだってある。

そんなとき、どんな顔をしたらいいんだろう。
もちろん正解なんてない、何だっていいんだろうけど
こちらの心構えとして、当たり障りのない話しかできなくて、
その人の内面に踏み込めなかったら、
そんなの気分が悪いはずだと思う。

だから、ただの泥かきだけど、直接仮設住宅を廻ってるわけじゃなくて
他のボランティアと一緒に話をするだけだけど、
それでもやらないよりはいい。

しかもスコップ団には、宮城県内で被災した人、家族を亡くした人もいる。
そういう人たちと一緒に汗を流したい、それは今しかできない。

長くなっちゃったけど、これ、書いておかないと、
これから先の日記の意味が分からなくなると思うから。

それくらい、大きなことだったってことです。