政府、関電への融通強化を検討 制限令は回避で調整
 政府の需給検証委員会は12日、今夏の電力見通しをまとめた。関西、九州、北海道の3電力管内でそれぞれ14.9%、2.2%、1.9%の「電力不足」と結論づけた。これを受け、政府は関電で15~20%、九電、北海道電で10%前後の節電を要請する。さらに中部、北陸、中国、四国の4電力でも5%前後の節電を要請し、余った電力を関電に送る「融通」を増やすよう求める。
 政府は4電力管内でも節電してもらって関電への融通を増やすことで、関電管内で企業に節電を義務づける電力使用制限令を回避する方向で調整に入った。関西の経済に与える影響が大きいからだ。
 政府は今週初めに関係閣僚でつくるエネルギー・環境会議を開き、検証委がまとめた報告書の説明を受ける。そのうえで、今週中にも各電力が企業や家庭にどれだけ節電要請するかを決める。さらに、月内にも節電の具体策を定めた行動計画もまとめる。
 検証委は、原発が動かずに2010年並みの猛暑になると想定し、沖縄電力を除く9電力の見通しをまとめた。8月の暑い日のピーク時(昼過ぎ)は3電力管内で電力不足、6電力管内で電力が足りると結論づけた。9電力の合計は0.1%の余裕があるとした。 最も厳しいのは、原発依存度が高かった関電管内で、445万キロワット(14.9%分)の電力不足になると試算した。これを受け、政府は関電を通じて家庭や企業に15~20%の節電要請をするが、まだ電力が足りないおそれがある。
 検証委は融通の試算も出した。今のところ全国で計155万キロワット分を融通する余力があると見込んだ。電力が足りる電力会社が余裕分をさらに削って関電に送り出せば、融通を上積みできるとも指摘した。
 政府は電力に余裕がある中部、北陸、中国、四国4電力から関電への融通を増やす。周波数が違う東京電力など東日本からの融通を増やすことも検討する。
 検証委は関電管内の電力不足対策として「全国レベルでの節電と融通の活用」を挙げた。「全国で節電目標の共有」も呼び