エジプトで大規模な反軍部デモ 新首相人事に反発
エジプトの複数の都市で25日、ムバラク政権崩壊後に全権を握った軍部を批判し、民政移管を求める大規模デモが行われた。シャラフ内閣の総辞職に伴い、エジプト軍最高評議会のタンタウィ議長が、ムバラク政権時代に首相を務めたカマル・ガンズーリ氏に首相就任を要請したことにも批判が出ており、緊張が高まっている。
 ガンズーリ氏は同日、記者会見し、「これまでの首相で最も強い権限を与えられた」と「軍部の操り人形」との見方を否定した。一方、28日から予定されている人民議会(国会)選挙にふれ、「組閣は選挙には間に合わないかもしれない」と述べた。
 カイロ中心部のタハリール広場には25日昼のイスラム教の金曜礼拝の後、数万人規模の市民が集まった。デモ参加者たちはエジプト国旗を振りながら、「タンタウィは去れ」「軍政は退陣しろ」などと口々に叫び、広場を行進した。カイロ市内の別の広場では、軍政を支持するデモも行われた。
 エジプトでは、「軍評議会が自らの権益を維持しようとして民主化を妨げている」といった批判が強まっており、2月のムバラク政権崩壊に続く、軍政に対する「第2革命」を求める声もあがっている。軍評議会は予定通り選挙を行うと強調しているが、このままデモが続けば実際に選挙を実施できるのか不透明な情勢だ。治安部隊は25日午後現在、タハリール広場から撤退している。カイロの街頭では警察官の姿もほぼ消えている。デモ隊との衝突を回避するためとみられている。
 間近に迫った選挙を予定通り実施するかについて、デモ参加者の間で意見は割れている。会社経営者ムハンマド・アブーシンナさん(61)は「選挙は軍政が退陣してからだ。不公平な制度の下で選挙をしても意味がない」。翻訳家ニビール・モニールさん(43)は「民主主義の実現のために、選挙は予定通り行うべきだ」と話した。
 また、軍評議会がムバラク政権時代の1996年から3年間首相を務めたカマル・ガンズーリ氏を首相に指名したことにつ