梨世のベッドの下に杏夏が寝るための布団を敷いて、2人で布団の上でゴロリと横になりながらまだまだ色んな話をしていた。
家族のこと、仕事の愚痴、面白かった話など色々と。
女子同士のお泊りは何歳になっても楽しい。
CDプレイヤーから流れているBGMはもちろんBIGBANG。
そこでまた、恋愛の話になった。
「ねぇーリセ、もともと大好きだった芸能人にさぁ、好きって言われちゃうって・・・どんな気分?ほんとすごいことじゃん?」
フォトスタンドに入れてローチェストの上に飾られているジヨンのポストカードに目をやりながら杏夏が聞いた。
そして、先月買ったばかりの、ジヨンの特集が載っている韓国雑誌をペラペラとめくりながら梨世が答える。
「うーん、ありきたりな表現だけど、夢みたいとしか言いようがないかな・・・。
ましてや韓国の人だから、日本の街で見かけることが出来るだけでもラッキーなのに。
2人きりでお酒飲んで、好きって言われてハグされて・・・プレゼントまでもらって。LINEや電話も普通にやり取り出来るようになるなんて・・・ね。
考えられなかったことばかりで。
起きたら全部夢でした~っていう夢もほんとに見たぐらいだよ(笑)」
「あはは。そぉだよねー。考えられないよなー。でもさ、これがもっとこの先もどんどん連絡マメに取り合ったり、本当に付き合うことになったりしたら・・・。
その時はもう“自分の彼氏”って自信持てるようになるものなのかね?
だって、今はまだ全然リセ、『会ってもらえてる』『連絡していただけてる』って感じでしょう?
恋人になった時には対等にならないと。」
「対等に!?ジヨンと!?」
「そりゃそーでしょ!
恋人になってまで、『会っていただけるだけでありがたいですぅ』って言い続けるつもり??そんな馬鹿な(笑)
要するに、リセにとって彼が“G-DRAGON”じゃなくて“ただのジヨンくん”って、ちゃんと思える日がくるのかなぁって思ったの。」
「きゃー、ただのジヨンくん!?
ドキドキしちゃう(笑)
わかんない!まだ全然思えない、たぶん!」
「ダメダメ!そんなんじゃ、ほんとただのファンじゃん!Gさんの方は普通の女の子としてリセを好きになってくれたわけだろうしさ。だって、人気モデルの恋人がいるのにその人より一般人のあんたを選ぼうとしてるわけだから。」
「うん・・・。そーだよね。」
「あまりいきなり彼女ヅラして調子こくのもナシだけど、いつまでもG-DRAGON様と居る気分で接してたらダメになっちゃうよ、きっと。『君にとってはいつまでも俺はG-DRAGONでしかないんだね・・・』なんつって。」
さ・す・が!
昔からいつでも杏夏は梨世の恋愛の師匠だった。
本当に男ゴコロをよくわかってらっしゃる(笑)
梨世だってそれなりに恋愛はしてきたし、別にいつも恋人の言いなりになっているような従順な彼女ではない。
ムカつけばケンカもするし、ヤキモチ妬きすぎる彼氏がうっとおしくて振ったこともある。
それでもやっぱり杏夏にはかなわないなーと思ってしまう(笑)
「あー、もう(笑)
アンナ先生はすごいわ、ほんと(笑)
そのとおりだよねぇー。
あたし、まだ全然ジヨンのこと普通の男の人って見れてないわ。
まぁ徐々に、そう見れるようになっていく・・・と思うけど・・・どうなんだろね(笑)」
YGbearを抱きしめながら梨世は言った。
「とにかく!
まずはGさんがナコと別れるのを待とうか(笑)話はそれからだね(笑)」
梨世はベッドに戻り、ノートパソコンを開いて久々にブログを書いた。
ジヨンと連絡先交換してからというもの、インスタもブログも放置したままだった。
『愛しい君へ。
君はいつでも私にとってのスターだった。
でも、今は本当に君に恋をしているよ。
スターの君にではなく
君という1人の男性に恋してる。
かっこいい姿だけではなく
ダメなところも
情けないところも見せて欲しい。
どんな君でも全て
私が包み込んで愛してあげるから』
自撮り画像を付けて アップした。
