実に1ヶ月以上かかり、本が読めた!

なぜなら、公務員試験を受けているからである。

あと、面接&集団討論を残すのみであり、日程的にも余裕があるからだ。【読んでいる場合じゃないかも…の葛藤はある。でも、このままだと心が死ぬ】

書評家の三宅香帆さんによる著書。

明治〜現代にかけて、読書と労働史を紡ぎながら、現代日本が読めなくなった原因と対策について論じている。

明治…エリート層が、立身出世のために読む

大正…労働者層が、学歴の壁を乗り越えるために読む

昭和戦前…余暇時間の狭間で読んでいた。サラリーマン層が、手軽に教養をアピールできるインテリアとして、円本全集を買う。

昭和戦後…60年代 自己啓発本の隆盛

     70年代 司馬遼太郎

     80年代 私小説ブーム

     90年代 心理ブーム

     2000年代 仕事で自己実現!

     現代 読書はノイズ…

必要な情報だけを得るには、ネットが最適である。わたしも現に、試験のための情報収集でネットを駆使していた。試験に全身全霊になり、読書を考えただけで、罪悪感を覚えていた。家族への配慮も欠けてしまい、かなり迷惑をかけてしまっていた。

いつの時代も、労働と読書の関わりは深かった。労働と社会を織りなす時代は、共通しているからだ。何にしても、全身全霊で取り組むことが美徳とされている。確かに…!労働において、没頭して、長時間頑張っている人ほど讃えられる傾向がある。でも、鬱病になったら…かつての自分がなくなってしまうのだ。

家庭も労働も、「ほどほど」に、他者をケアする余裕が大事。でも、みんながほどほどでいられるために、他者との連携は不可欠である。全身全霊は確かに楽だし、賞賛されやすい。でもまてよと、本は読めているか…と。視野狭くなってない…?自分のことしか考えられない状況になってる??と立ち止まって考えてみたい。

自分が予期しない「ノイズ」こそ、人生を豊かにするヒントがある!