1979年11月2日、ジャック・メスリーヌはパリで警官に車ごと蜂の巣にされ
その人生に幕を閉じました。
...若き日のジャックは、戦争が終わるとパリに舞い戻り、車を盗むチンピラになります。 18歳の時に結婚するものの、そのまま家庭に落ち着くような男ではありません。心から戦闘を楽しむジャックは、19歳でアルジェリアの外人部隊に志願し大活躍。
除隊後は、パリを舞台に窃盗を繰り返していくのです。
「法に従うか否かは個人の自由である」by ジャック
25歳の時初めて逮捕されたジャックは強盗の容疑で3年の刑を喰らうも翌年仮釈放...しかし堅気になる気は更々なく、ジャンヌ(娼婦)と組んで強盗を繰り返していくのです... 30歳を過ぎた頃、全国に指名手配されたジャックはジャンヌと共にカナダに渡り、モントリオールの実業家ジョルジュの使用人として雇われますが、解雇された腹いせにジョルジュを誘拐...
しかし身代金の獲得は失敗!
モーテルで1週間ほど身を隠し、モーテルの女主人を殺害するも本人は否定。アメリカで逮捕された2人はカナダに護送され、誘拐の件で有罪!それぞれ10年と5年の刑を下されます(殺人は証拠不十分のため無罪)
ここまではほんの序章です
脱獄不能と云われていたサンヴァンサン ・ド・ポール刑務所を脱獄し、脱獄仲間と銀行を襲い、その後刑務所へ戻り、塀の中の仲間たちを脱走させたのです。
この一連の出来事はまるで犯罪ドラマのヒーローさながらであり、フランス国民はこのニュースに涌き上がりジャックは一躍人気者となります
実在する「ルパン三世」といったところでしょうか。悪事を働くも憎めない奴...
しかし ジャックは「ルパン三世」などではありません。逃亡中、罪のない2人の警備員を射殺...
その後もフランスで 強盗→逮捕→脱獄を繰り返します。 「脱獄するよ」と宣言し、あっさり脱獄してしまうのです。挙げ句の果てには自伝を書き、犯罪歴を自慢する始末...
そんな彼は冒頭で述べたような最期を迎え、「社会の敵」として歴史に名を残すこととなるのです(享年42)
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