関西では一般的?な「五ツ木模試」について、書きたいと思います。
「五ツ木模試は簡単」「大手塾より偏差値が+5~10高く出る」という話を聞いたことがある方も多いかと思いますが、だからといって「受ける価値ナシ」かというと、私はそうは思いません。むしろ、
「関西で難関中学を狙わないなら受けるべき」
「特に4回目以降の志望校判定は、大手塾よりも精度が高い」
さだっち兄が中学受験で2年間受けてきた経験と、当時の中堅塾やプロ家庭教師の先生方から伺った話からの私見です。
ということで、まずは、よく言われている上記の2つの話+αを検証してみたいと思います。
①「五ツ木模試は簡単」なのか?
「五ツ木模試は簡単」、受験の掲示板等でよく見かけますよね。でもそれは「最難関中を目指す子にとって」であり、そうではない大多数の受験生にとっては、むしろ適正なレベルの問題のように感じます。
特に算数は五ツ木で偏差値70台をとっても、難関中の問題は解けないくらいレベルが違います。そういう問題をいつも出されていると「簡単」と思うのも分かります。(実体験)
大手塾は難関校への合格実績を競い合っていますから、塾テストの難易度は高くて当然です。そのレベルにちょっとでも達していない子は解けません。そして、この「ちょっと」の差が中堅以下には重要です。
難易度が高すぎると、全く手が出なかった子と、もう少しで解けそうな子に差が出ませんが、その実力差は数字以上に離れているはずです。
そして、五ツ木模試は平均点が50点位になるように設計されているように思われますので、その差が点数に反映されます。といいつつ、小6第1回の五ツ木模試の平均点は国語37点・算数41点だったので、少々難易度が高かったようですが、小5の3月時点ですので、受験生全体の習熟度がまだ低かった結果とも言えそうです。(本来は50点を取るべき難易度)
②「大手塾より偏差値が+5~10高く出る」のか?
これについては、関西初日午前の受験校の偏差値について、実際に日能研と五ツ木の偏差値を比較してみました。(日能研の偏差値を5単位でピックアップ)
初日午前 日 五 差
大阪星光学院 63 73 +10
高槻A 58 69 +11
立命館前期B-AL 54 65 +11
関西学院A 51 65 +14
同志社 48 61 +13
関西大学第一 45 57 +12
三田学園前期A-A 42 56 +14
初芝立命館前A-Aα 40 53 +13
龍谷大平安A1 36 44 +8
※日:日能研 関西2023年11月15日版 R4判定 合格可能性80%
※五:五ツ木 2024年小6第1回3月3日 B判定 合格可能性80%
大阪星光学院で+10、関西学院だと+14も差があることが分かりました!
今回初めて比較してみたのですが、通説よりも離れていましたね。ビックリです
五ツ木で目標偏差値としているC判定(60%)だと、その差は4~5縮まりますが、それ
でも10近くの差がありました。
目標とする偏差値が高く設定されている分、実際の受験者の偏差値も+10程度の差がでることが想定されますので、「五ツ木は大手塾よりも偏差値が高く出る」という感覚は正しいと言えそうです。
前回のブログで、五ツ木の偏差値48に喜んでいた自分が少々恥ずかしくなってきました(^^;)
③五ツ木の志望校B判定の正答率はどれくらいなのか?
次に、五ツ木テストB判定に必要な得点率と、実際の合格者の得点率を比較してみたいと思います。少々面倒なので2校で比較させていただきました<m(__)m>
関西学院:五ツ木B判定→61%、合格者(23年男子)→平均68%(差+7%)
同志社:五ツ木B判定→58%、合格者(24年)→64%(差+6%)
実際の合格者のほうが高いですが、五ツ木で60%前後、その差も1桁です。
日能研のテストは受験経験がないため実態はわかりませんが、偏差値50で得点率60%ということはないでしょう。もっと低いはずです。
低得点率では実力差の判別が難しいため、このレベルの学校であれば、五ツ木テストのほうが本番と近い条件と言えるのではないかと思います。
(続く)
※このブログを始めた理由です。
勉強しても偏差値30台のさだっち。
同じような境遇のお子さんをお持ちの方がいらっしゃいましたら、アドバイスをいただけますと嬉しいです!