「まだ、生きてるの?早く逝けばばいいのに…ETC」
こんな、暴言は、たびたびでした。
 
そして、3日目の夜です。
私はなんだかねむれなくて、本を読んでいました。

夜中の2時をまわったころ、それまでずーっとくるしそうにうめいていた
おばあさんのうめき声がピタッととまり、なにやら話しだしたのです。
私は、何なのかと思いお隣のカーテンをみていました。

すると、数人の人影が…
おまけにおばあさんは、「ありがとう、来てくれたんだね」と話していたのです。
おばあさんは、何人かの名前をいうとしきりに、ありがとうをくりかえしています。
かなり、怖かったのですが、そのうち、私は寝入っていまいました。
 
翌朝8時ころ看護士さんが、「今日退院です」と私につげに来たとき、
おばあさんの容態が、急変して亡くなったのです。
そう、昨晩の人影はあの世からのお迎えだったんです。
 
そのとき私は、きっと一人さびしく死んでいくおばあさんを看取る為に、
ここに来たのかもと感じました。
その後、私の検査の結果は問題なしでした。そして、今の私があるのです