グスタフ・マーラー〈1860〜1911〉

ヘルベルト・フォン・カラヤン〈1908〜1989〉

アルトゥーロ・トスカニーニ〈1867〜1957〉

【音楽談話106】原作はどう尊重すべき？クラシックの世界でも原作の改変が問題に？シューベルトはどうした？マーラーが改変？チャンネルを応援して下さる方はぜひメンバーシップへ！https://www.youtube.com/channel/UCfMU7OwDiMZ5yUOZ_dHlCwQ/join声楽オペラに興味がある人はセカンドチャンネルへ！https://www.youtube.com/channel/UCvEjo6yGmHpZd...

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例え、原作の著作権には抵触せずとも、

1.著作物の改変

2.著作物の改竄

3.未完の著作物の補筆完成

4.著作物の翻訳

5.著作物の〈大幅な〉カット

6.著作物の編曲

〈重複あり〉

原作を尊重しての改変もあれば、原作を見下しての改変もあるだろう。

音楽の場合、スコア🎼〈楽譜〉通りに演奏することは〈建前として〉尊重されても、編曲者や指揮者によっては解釈を変更したり、手を加えたりすることは儘ある。

モーツァルトのレクイエムが彼の意図の通り補筆されたとはとても思えないが、ここで話すのは自身の作品〈交響曲第10番〉の補筆については口五月蝿く禁止し、妻のアルマもデリック・クック〈1919〜1976〉が紆余曲折の末に補筆したときには一度は激怒したというグスタフ・マーラーの未完の交響曲第10番は、未発表の草稿を元にクックが今度こそ補筆完成したことと、マーラー自身が棒を振る際に、

「過去の〈大作曲家の〉作品を片っ端から改変しまくった」

ことの差異はどう説明するのか？　ということである。

プッチーニは自身のオペラ『トゥーランドット』に手を加えたトスカニーニに対して感謝すれども、怒ったりすることは決してなかったそうである。

また、20世紀中頃から盛り上がりをみせてきた古楽器〈オリジナル楽器〉使用の演奏については、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーは必ずしも好意的には受け取らなかったそうである。それは、形式よりも内容の方を重視した如何にも彼らしい考え方である。

詳細については、車田和寿さんのYouTubeをみて頂くとして、僕が何故昔からマーラーの曲と他人の曲を勝手に改変する態度が嫌いなのかということと、カラヤンが編集して修正して自らの理想とする音楽〈ソフト〉を完成させようとする態度が最近、一層、嫌いになったのかということと、何処か共通点はないか考えてみた。

そのことについて、『差異と反復』を読みながら考えてみたが、他人の好みは兎も角、僕はイデアリストが大嫌いなようである。

コンダクター〈指揮者〉は、一般的に言って〈独裁者〉でファシストであるが、吾こそは最高のマイスター〈マエストロ＝名人〉と思っていたかのふたりこそ、歴史を止め新たな価値の導入する世界を殺す当事者に思えた。

この文章は、プラトンやヘーゲルやドゥルーズなんかに興味のないひとたちには、面白くも何ともないものであることをお詫びして次のblogを待って欲しいかと思う。

グスタフ・マーラーとヘルベルト・フォン・カラヤンは「人類共通の敵」である。