小生が台湾を口火にアジアビジネスを本格化し始めたのが、1994年から。
福岡に留学していた台湾企業の息子と知り合い、台湾、香港行き。
その後、台湾での投資コンサル会社と手を結びビジネス開拓を進めながら、台湾に対する知見を得た。
こんなに日本が存在する台湾というところに、日本への憧れが強い気持ちを持ちつつ、現代の日本に半ば失望している台湾人たちと、沢山会ってきた。
二二八事件を知る日本人も少ない。
小生はビジネス開拓の傍ら、台湾の歴史を勉強した。
内省人、外省人の関係や、台湾から見た蒋介石の国民党と毛沢東の中国共産党の関係など、日本からみた視点と違った歴史が見えた。
そのような話は、台湾人か、台湾通の人間ぐらいしか知らない。
台湾人にそんな話をし始めると、おおむね「こんなに台湾のことを知っている日本人が居るのか」と驚きと敬意に満ちた反応を幾度となく経験してきた。
そこでこの本
「台湾人生」を推薦。
帯には「かつて日本人だった人たちを訪ねて」とあり、著者の酒井充子さんが、台湾の高齢者たちへのインタビュー録なのだが、ここに登場する人たちは、日本人で居たかったと思う情が、切ない。
著者はこれを映画化し、DVD化も。実現したことに敬意を払いたい。
東アジア研究、または中国研究をする方にとっては必読の本だ。
つい先日、小生はある人から言われた。
それだけ台湾を理解しているならば、それを日本人に伝えていくのも、貴方の務めでしょう。と