西松建設の問題は、小沢党首続投により民主党不信が高まったという点と、自民党の圧力によって検察が国策捜査で動いたかどうかということが、最大の関心事だが、後者の方こそ大きな問題だと思う。
小沢側に対する見方は、それだけの力を持っているという背景を考えれば想像つくこと。では自民党二階側はどうかということに対しては、なぜかマスコミはトーンダウンしているのも、どうかと思うが・・・。
事件の真相はさておき、今回の筆者の視点は、企業経営に必須であるべき経営指針の明文化という課題に対し、西松建設がどう表現していたかという点。西松建設のHPを開いてみたら・・・
http://www.nishimatsu.co.jp/copo/rinen3.htm
ここに、社是、企業理念、経営理念、行動規範の4項目が掲げてある。ほほう・・・立派な・・・
経営理念の一行目に曰く。
1.自由競争を確保し社会常識と乖離しない健全な企業活動を推進する。
・・・
続けて、行動規範の一行目に曰く。
1.社会の一員たることを自覚し、遵法自治の精神をもって行動する。
・・・
さらに、お知らせのページでは情報公開にも努めていることがわかる。
HPお知らせのページ↓
http://www.nishimatsu.co.jp/press/frameinfo.htm
前社長逮捕だけでなく、業務上横領の記事や、行政処分の営業停止をくらったこと、独禁法違反を犯したこと、・・・・などもぞろぞろ出ている。
いずれの文面も謝罪し、今後はこういうことが二度と無いようにすると発表し続けている。
欠落していると言えば、こういった事件に対し内部調査を進めるとコメントした後に、調査結果の情報公開はないようだ。つまり、その場しのぎのコメントと捉えられても仕方ないか。
こんなお行儀の悪い企業に公共工事の発注が継続して行われることも、善良な国民の意識からは相当距離がありそうだ。
しかし、ここの社員の中には善良な方々も多いと信じたいが、これだけいろいろあるならば、組織内全体の共通認識に、事業の継続・発展のためには必要悪で、所詮ゼネコンはどこもやっているという意識が支配的だったと推察される。
・・・ああ、食い物にされ続ける国民・・・
小生の仕事の領域に企業の事業コンセプトや理念づくり、経営指針策定などに関わることもあるが、西松建設のように言っていることと実際が、これだけかけ離れた例は驚嘆ものだ。
特に中小企業のビジネスプランを進める際には、身の丈レベルの目標化などを勧めており、現実の姿を見定めて無いものねだりの計画では無理が生ずるので修正変更を促している。西松建設のようなひどい企業の例は、経営指針書作成のダメな例として活用させてもらおうかと思う。
(おまけ)
Do the right thing! ということですな。
スパイク・リー監督の同名タイトル映画がありましたな。