先日、博多座の夜の部で「ミス・サイゴン」を観に行った。
ここの緞帳は博多織の大作があるのだが、ミスサイゴン上演時はこれ専用になっている。
そのデザインをよく見ると、タンソンニャットの文字が見える。サイゴン(南ベトナムの首都だったところで、現在の公称はホーチミン市だが、現地では現在も当たり前のようにサイゴンとも呼んでいる)にある空港の名前(地名)がタンソンニャット空港であり、赤い色は当時の戦火を表しているのだろう。
このミュージカルはほとんど全編、歌ばかり。オーケストラピットの生演奏が心地よい。
ドラマはベトナム南北戦争の終戦間際のベトナム人娼婦とアメリカ兵の恋と別れた後の再会だが、ベトナム女性には子供が生れ、再婚をしていたアメリカ兵はその妻とともに再会。そして悲劇の結末が・・・。
という、結構色気もあり、最後にはウルッと涙。そんな物語を堪能した。
終焉時のカーテンコールも大サービスで、楽しかった。
思ったのは、この上演にあたって役者のローテーションも大変だろうということ。
毎日昼の部・夜の部の二回公演を回している。(休日や一日一回の日もあるが)
主役クラスは4交代。準主役クラスは3交代。その下の役者は2交代。
だから出演者・スタッフ合わせて百数十名が、乗り込んで来て博多に滞在しているわけだ。
大したもんだ。
男性主役も4名も交代で回す。
ただ関係者によると、市村さんが一番いいらしいという。残念ながら日程が合わなかったが・・・。
娼婦の話でもあり、艶めかしいダンスのシーンなどもあって子供には見せられんだろうなと、友人と話していたが、高校生の芸術鑑賞として課外授業で学校単位で来場もあるようだ。それには不向きかも・・・と思うのは保守的だろうか?
我が身の青春時代にこんなシーンを見せられては、刺激が強すぎると思うのだが・・・
それはそうと、この博多座にはいいものが飾られている。
博多織の大型タペストリー
これは、風神、雷神が追っかけっこをしているようなユーモアある作品。雲の切れ間の下には博多山笠の一群が描かれている。
歌舞伎の代表作の一つ「暫」(しばらく)の名場面を博多人形でつくったもの。
レストランのこの期間だけの特別出店はハンちゃんのベトナムレストラン。
福岡商工会議所のすぐ裏手にある、ハンちゃんの店。
小生とも友達づきあいをしているハンちゃんは日本人男性と結婚し、通訳翻訳業をやる傍ら、ベトナム料理の店のオーナーでもある。
ハンちゃんの店もお客さんが沢山
またベトナム雑貨の通販ショップ、「studio-S」も出店している。
こちらのオーナーは友人づきあいをしている日下部さんだが、ここで中々いいセンスの商品を集めて、頑張っている。
小生ことベトナムファンが高じ、ビジネス開拓のみならず、市井の者として友好の懸け橋となるべく、関係者とも親しくお付き合いさせていただいているが、こんな機会にも日本人がベトナムに対する理解が深まり、親近感が湧くようになればいいと切望する。
ともかく、見ごたえのあるミュージカル「ミスサイゴン」は3月中旬まで。
まだ観てない方は、ぜひどうぞ!