ラグビーは、今やマイナーなスポーツだと捉えられている。

1970年代後半から80年代にかけては、早稲田の宿沢、明治の松尾、同じく明治ヒゲの森繁隆、そして新日鉄釜石の連覇、同志社の平尾、林、大八木、彼らが神戸製鋼に行っての連覇などスタープレーヤーたちの活躍を伴って、華々しいラグビーブームの時代があった。


しかしながら、ワールドクラスとのテストマッチでは惨敗し、世界の進化に遅れを取ってきたことと、Jリーグのスタートによってサッカー人気が高まる中で、ラグビー人気の低迷が進んだ。


一般放送のテレビでもラグビーは視聴率が取れないこととかで試合中継も少なくなり、スポーツニュースでも扱いが減るなど、何とも淋しい限り。近年は、スカパーに独占放映権を取られ、NHK自身も苦々しい思いはあるだろう。協会がこの方針を採って以来、一般国民においてはラグビーに接触する機会が少なくなった。


今日、世界の流れに後れを取ってきたジャパンを強くするという目標はかなり前進しつつあると思う。ラグビー関係者周辺での様々な取り組みも結構頑張っておられる。ジョン・カーワンの分析と取組みは素晴らしいと思う。さらに3年間の契約延長をしたことは喜ばしい決定だ。


しかし協会の取組みとしては裾野を広げる活動がイマイチだ。

血気盛んな中学生や高校生たちがラグビーに触れ、参加体験をすることで並外れた体力と素晴らしい人格を形成できる。そうやって人間形成に大いに役に立つという側面と、ラグビー競技人口、参加人口(観戦者たちも含む)が増えていくことによって裾野が広がり、地域ラグビーの盛り上がりなど身近なスポーツとしていかねばならない。こういった活動によっては、ひいてはジャパンが強くなることにも繋がってくる。


読者の方から、日本ラグビーフットボール協会に企業家を入れてはどうかというコメントを頂いたが、それも一案だ。PR活動、広報、テレビ局との契約など、裾野を広げるための事業を見直して改革を実行してほしいと切望する。