全国高校ラグビー予選福岡県大会準決勝を観戦。
今後の高校ラグビー強化策の参考にと、我が高校OB会長たちと、二試合を観戦した。
第一試合は、東福岡と福岡。
やはり東福岡は強い。特にフォワードがまとまっている。密集の中での個々のプレーヤーたちのボディバランスが良く、モールの組織的パワーがきれいだと思えるほど、うまい。
また、ほとんどのプレーヤーはタックル後のボールキープのスキルが体に染み込んでいて有利に運ぶ。
タックルポイントに対し、すぐにカバーするサポートプレーヤーの動きがしっかりしている。また、チャンス時に即座にトップスピードを切れる。個々のプレーヤーが個人の力、ユニットの動きをよく理解しており、実に良く鍛えられている。


右サイド、東のモールプレイはきれいにまとまっていて、キープ力が高い。
対する福岡高校もよく戦った。自陣22メートル内側からでも必ず攻撃を仕掛けてくる。ハイパントによるアップアンドアンダーで東福岡を切り崩しかける場面も作ったり、攻撃的な展開を志して、戦略的にチャンスメイクの柱を準備しての戦いぶりは好印象だ。
結果は総合力で東福岡が圧勝したが、福岡高校のチャレンジマインドを前面に出した試合運びだったことが興味深かった。
第二試合は、筑紫と小倉。
予想では筑紫の圧勝かと思っていたし、前半は24対0のワンサイドゲーム。
体の大きさもフォワードのプレイも筑紫が一枚上で、その勢いが続くかと思ったら後半に展開が変わった。
筑紫は後半、もたつき出し、リズムが狂ってくる。小倉が反撃を開始、スピード感のある展開を仕掛けてボールを繋ぎ、トライに結びつく。筑紫は後半ノートライ0点で、小倉が終了間際2分前で19点まで詰め寄るが、時間切れ。筑紫が振り切った。
筑紫はフォワード有利と見てのフォワード中心で攻め続けようとしたところが、後半のほころびを呼んだ。縦に入って前進が止まった後も、フォワードで切り拓こうとする戦術に無理があったと見る。止まったらサイドかオープンで展開し、再度フォワードに戻す戦術プランに切り替えていけば、後半こんなズタズタにはならなかったのではないだろうか。後半は負けチームのような戦いぶりだった。
次週は優勝間違い無しと見られる東と筑紫の決勝。
見るところ、東に死角無し。
筑紫は今日のようなフォワード中心の戦法で戦えば、東が有利に展開すると予想される。フォワードの外でラインを切り崩すことを主テーマにして早いパス回しで展開するなら、面白い勝負になるかも知れない。
東福岡高校に破れた福岡高校は3位表彰。
彼らの涙を見ると、つられてグッと来る。年取って涙もろくなってきたようだ。
高校ラガーたちよ、勝つも負けるもラグビーだ。頑張って思いっきり楽しめるラグビーをやれ!