昭和の町、大分県豊後高田市を訪問。


構想から9年、昭和の町づくりのための店舗再生を進め、平成13年、当初9軒で「昭和の町」が誕生。

現在は40軒ほどが昭和の店に改築。

この豊後高田に現在は観光バスが訪れ、年間数十万人の訪問客が訪れることとなった。


筆者が訪れた日が火曜の平日だったが、数日前にはテレビで流れたため、一日、千人のお客が来た店もあるんだとか。何とも賑々しい。以前、テレビ番組でタレントのTOKIOがソーラーカーで全国を回る中、豊後高田の昭和の町も訪れ、一気に全国で話題になったそうだ。


 

火曜の通りはそう多くはなかったが、土日とかは凄いようだ。↑和イメージの共同店舗も完成。


まだまだ昭和の店と、アンバランスな店も混在していたり、センスに乏しい店も見受けられる。今の集客の恩恵を被っている店とほとんど影響ない店があることや、4時、5時には閉める店があること。シャッターを下ろしたままの店もあるとか、理想どおりには進まないことなどもあるようで、いろんな議論を進める中で、関係者のご苦労も相当だったろうと思う。


各店の商品は「一店一品」とか、各店が持つお宝を「一店一宝」とかテーマを設け、アピールしている。

訪問したお菓子と喫茶の店「杵屋」では餅つき機を展示。

修理し、実際に使える機械に再生した。


 杵屋の「一店一宝」は餅つき機

 3棟の農協倉庫を市が買い取り、改築した「昭和ロマン蔵」。


駄菓子屋の夢博物館、昭和の夢町三丁目館、黒田義介・昭和の絵本美術館など、ここを観光拠点としても充実させてきた。昨年オープンの旬彩「南蔵」は国東半島の食材利用の本格和食レストラン。


 

駄菓子屋の夢博物館。おもちゃ等どっさり。  昭和の夢町三丁目館内では昭和30年代の家を復元。

 

台所もその当時を髣髴とさせる。      黒い黒板がある教室を再現。視察来訪者の研修をここで行う。


折りしも映画「ALWAYS 三丁目の夕日」がヒットし、さらに今年は続編が封切りした。その当時とまったく同じ時代のシーンがここにある。昭和の時代を懐かしむ戦中派、戦後の団塊世代にとっては懐かしいシーン。

若い人にとっては何か新鮮なシーン、・・・と言えれば良いが、そこはもうチョイ物足りない。昭和期のファッショナブル路線も加味すべきだと思った。


また、現在は昼観光だけに留まっているが、国東半島~別府~大分など一帯の周辺観光の拠点化を進め、昭和の旅館、昭和のホテル、飲食も昭和をテーマにしたテーマレストランや角打ち屋など、誘致または開発を進めれば必ず成功すると思う。そのような業種業態や時間消費の厚味が必要だろう。


さらには昭和レトロのファッション性を持つお土産品など、現在進めている特産品開発と併せて取り組むべきだと思うし、昭和のバイク(カブ号とか)、レトロの自転車レンタルや、豆腐などの行商や、紙芝居などでの菓子販売など、もっともっと幅広く進めれば、ここが日本のナンバーワン昭和の町テーマパークとして成立すると思う。


ここ昭和の町、豊後高田市は今もなお街づくりの進行過程にあり、今後も楽しみな町だ。

ご関係者の皆さん、衰退する街づくりの参考に、是非訪れてみては!