北京は太陽が眩しくない。一日中、薄曇り。
車で約1時間半の距離にある天津も同じ。
空気を深呼吸したいと思わない。とても空気が悪そう。
二日間滞在した天津は、太陽はずっと霞んだまんま。
天津での一日がかりでの会議の後、関係者一同との食事を済ませ、20時半ぐらいから台湾人董事長と二人で北京に戻る道中。もやと言うか、霧の中の走行。車内の空気も悪いまんま。
夜10時ごろ高速の北京入り口料金所付近では、大型貨物車両がどんどん増えてきて渋滞となってしまった。
さらに一般市道に降りる前では路肩に大型車両が駐車の列。
今北京市内は大型貨物車両は、夜の11時からしか走行できないという、車両規制を強いているそうだ。
その理屈はわかる。でも考えてみると、夜これらの車両が走り回り、貨物を降ろしたりの作業が夜間に行われるなら、夜通し空気は悪いって事だ。
だから北京では「朝、新鮮な空気を吸って・・・」などという環境は望めないということだ。
確かこの一ヶ月以内ぐらいのニュースで見たが、オリンピック委員会が北京の空気を測定した結果、スポーツにあまり向いてないという評価をし、改善要求を出したとのこと。
富裕層・知識層は食品にしろ空気にしろ、コストを払っていい状態を勝ち取れるだろうが、この運転手さんとか一般の人たちは、これが当たり前と思っているだろうから、この空気を吸い続けていれば、どこかからだが悪くなっていくだろうなあ、などと同行の董事長と話した。
多分これから数年後ぐらいには、公害に起因する病人は増えるのではないかと危惧した。
日本は中国の環境問題の改善に積極関与し、この分野でODAをしっかり使ってもらいたいもんだ。
三民主義で民族独立を指導した孫文
一年ぶりに天津の利順徳ホテルに泊まり、敬愛する孫文の絵と再会。
共産党を率いた毛沢東も国民党を率いた蒋介石も、共に孫文から学んだ指導者だ。
かの孫文はこの国、台湾問題、日本との関係を想像しただろうか。
などと思いを馳せ、改めて日本とアジアの関係を考える筆者であった・・・