日経新聞!
(10月9日)で見つけた記事から引用。(以下)
小学4年~中学1年の一般児童・生徒738人に面接診断した北海道大研究チームの調査で、うつ病とそううつ病の有病率が計4.2%に上ったことがわかった。・・・・(中略)・・・・医師が面接する大規模な疫学調査は国内初という。有病率は、中学1年に限ると10.7%に上った。・・・・(中略)・・・伝田健三・北大大学院准教授(精神医学)は「これほど高いとは驚きだ。これまで子供のうつは見過ごされてきたが、自殺との関係も深く、対策を真剣に考えていく必要がある」としている。・・・・・・(後略)
ちょっと待った!
こんないい加減な情報を天下の新聞に出していいの?
論点は二つ。
一つは「うつ」とは何なのか?二つ目は、調査の信頼性に疑問。
そもそも、
「うつ」って誰もが持つ心理で、調子のいい時もあれば、落ち込んだり、泣いたり、笑ったり、不安だったり、穏やかだったり。それがそもそも人間じゃないか。人生の機微に触れては一喜一憂し、喜怒哀楽を噛み締めながら生きている人こそ、人間性が豊かな人じゃないのか?
五木寛之氏もいわく「うつは人間らしさの証明だ」
(のような意味のことを言われていたと思うが)
「あなたはうつだ」
と医者が言った瞬間から、不安状態の人はうつの病人になる。こんないい加減な診断がまかり通っていること自体、社会がおかしくないか?新興宗教にハマって人殺しになってしまうのも近い心理状態なわけで、人間誰しも孕む心理因子だ。
さらに言えば、子供の成長過程で、もっともっとそんな心理状態が増えるのは、当たり前じゃないか!
社会が広がって行くんだから。しかも思春期に差し掛かるわけで。
それが、「うつ」だって?
中1の数値を問題視するならば、中2から上の高校生、大学生まで調べて欲しい。
しかも、初めての調査であるにもかかわらず「これほど高い」そうだが、まったく同じ調査方法で、5年前、10年前と比較したならまだしも。
そもそも「高い、低い」という言葉は、比較対象、基準値があってはじめて使える言葉ということをこの先生は知らない。記事を書いた記者、採用した編集者も。
この場合、「私が予想値よりも高かった」という意味に取れて、彼の主観が基準値となるので、言葉としては成立する。そうだとしたら、彼の予想値は?その数字は何かの根拠から得た仮説か?外国にサンプルデータがあるのか?
このような根拠があれば、論理的、科学的な話になる。記事としても納得できようというもの。
国別や時系列推移などに合わせて自殺者数(率)との対比を行えば、科学的な情報となる。
さらに、この面接現場では、まともな医者が子供に怖がられずに診断できたのかどうかも疑問だし。一般的に、人が絡む調査は調査員のメンタリティによって結果が大きくぶれるので、データの信頼度は低くなる。
こんな記事には、何らか政治的意図があるのかと、逆に考えてしまうが・・・。
むかし、何かのコマーシャルのコピーに
「みんな、悩んで大きくなった」
ってのがあったが、いろんな試行錯誤を繰り返して人間性は磨かれる。
しっかりした大人がちゃんと教えてやればうつ病などなくなる。
そもそも、うつは病気ではない。
先ず、やるべきことの基本は、大人の再教育から。
政治が真剣に取り組むべきだ。