ビルの前で客引きをしていたときのことです。
「ガールズバーで～す！宜しくお願いしま～す！」
教育テレビの体操のお兄さんにも負けない、胡散臭いスウィートスマイルを元気よく繰り出すつぶやき。
店に興味の無い方は、当然シカト。
そりゃ、そうだよね。
しかし、そこは鉄のハート。
人が通った数だけ、ガールズバーという単語を連発いたします。
しかし、その時です。
一瞬、御徒町ガールズバービル前では考えられないような人の量が通ったのです！
驚きのあまりいったん怯みましたが、
はい。
もちろん、連発です。
「ガールズバーで～す。宜しくお願いしま～す！」
「ガールズバーで～す。宜しくお願いしま～す！」
「ガールズバーで～す。宜しくお願いしま～す！」
「ガーズルバーで～す。宜しくお願いしま～す！」
・・・・。
勢い余って「ガーズルバー」って言っちゃいました。
・・・・。
まさに、口が追いついてこないとはこの事なのでしょうか？
だってその人、二度見したからね!!
俺の事シカトで通そうと思ってたっぽいけど、思わぬフレーズ聞いちゃったから、「えっ!?」
みたいな。
「おまえ今ガーズルバーって言ったべ!?」
みたいな。
もちろん、「いや、んなこと言ってないっす。聞き間違いっす。」みたいなツーンとした表情を返す俺。
「いや絶対言った！俺聞いたもん!!」みたいな表情で三度見してくる彼。
久しぶりに、ガンつけあいしました。
・・・・・。
そんで、つぶやきはというと‥‥‥
恥ずかしくて、ビルの中に入っちゃいました。
けど‥‥‥
あの人だいぶうちの店のこと気になりだしています。
たぶんそのうち来るね。
うん。
間違いない。
とりあえず気になってる事があります。
「ガールズバー」を早口で言おうとすると「ガーズルバー」と言ってしまうガールズバー店長。
しかも、それを悟られないようにごまかそうとする、肝の小さい店長。
意地を張って、納豆巻きを食い過ぎたため下痢が止まらぬ店長。
・・・・。
僕の将来が心配です。
温泉行きたい。
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