成人T細胞白血病と精神疾患との関連性 | gcc01474のブログ

gcc01474のブログ

ブログの説明を入力します。

成人T細胞白血病と精神疾患との関連性


【抄録】
 日本の西の果て、長崎県の五島列島出身者は極めて分裂症および不安障害の発症が多い。それは統計こそ取っていないが筆者の経験上、全国平均の100倍以上に達する。それ故、分裂症および不安障害発症の原因の少なくとも1つとしてウイルスあるいはウイルスに類する何かが有るものと推測していた。
 分裂症は様々な理由により発症すると思われる。しかし主に以下の3つの理由に限定することが出来ると推測する。脳の先天的な器質的異常に因る場合、交通事故などにより脳に後天的な損傷を受けたことに因る場合、ウイルスあるいはウイルスに類する何かに因る場合、以上の3つの理由が主に考えられると推測する。
 五島列島はATLV(adult T-cell leukemia virus) の非常に蔓延している地方である。しかし日本には五島列島のようにATLV(adult T-cell leukemia virus)が高い割合で蔓延している地方は他にも存在する。その地方の分裂症や不安障害の蔓延している密度の統計は未だ採られていない。
 著者は今まで分裂症患者のATLV(adult T-cell leukemia virus)抗体価を21例測定してきた。それを以下に記し考察を加える。

【症例集2】
 現在まで分裂症患者のHTLV(Human T-cell leukemia virus-�)抗体価を21例測定してきた。症例数少なく、統計的断定不可能であるが、それを以下に記す。

症例1)平成4年採血 81歳 女性 下垂体腫瘍術後3日目より心因反応発症。五島で生まれ五島で育つ。五島列島在住。 HTLV-�抗体価 (+) 。若い頃、精神科の病院に入院歴あり。同胞親兄弟に分裂症発症(+)。

症例2)平成6年採血 21歳 女性 境界例として3年間外来通院。佐賀県在住。五島列島出身。 HTLV-�抗体価 (ー)。同胞親兄弟に分裂症発症(+)。(なお、この症例をここでは分裂症として扱う。)

症例3)平成6年採血 45歳 女性 分裂症として外来通院25年。佐賀県在住。五島列島との関連(+)。 HTLV-�抗体価 (+)。同胞親兄弟に分裂症発症(+)。

症例4)平成7年採血 23歳 男性 分裂症として入院3年間経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。 五島列島との関連は無いと思われる。HTLV-�抗体価 (+)。同胞親兄弟に分裂症発症(+)

症例5)平成5年採血 41歳 女性 境界例として外来通院23年。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(+)。(なお、この症例をここでは分裂症として扱う。)

症例6)平成5年採血 36歳 女性 境界例として外来通院18年。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。(なお、この症例をここでは分裂症として扱う。)

症例7)平成5年採血 33歳�@男性 不安障害(対人恐怖)として外来通院26年。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例8)平成6年採血 26歳 男性 分裂症として外来通院10年。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例9)平成6年採血 28歳 男性 分裂症として外来通院10年。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。症例5の兄  HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例10)平成6年採血 60歳 男性 分裂症として外来通院10年。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。症例5、症例6の父  HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例11)平成6年採血 56歳 女性 分裂症として外来通院10年。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。症例5、症例6の母  HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例12)平成6年採血 43歳 男性 社会恐怖として15年外来通院。佐賀県在住。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例13)平成7年採血 45歳 男性 分裂症として入院12年経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例14)平成7年採血 57歳 男性 分裂症として入院33年経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例15)平成7年採血 61歳 男性 分裂症として入院34年経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例16)平成7年採血 27歳 女性 分裂症として入院3年経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例17) 平成7年採血 34歳 男性 分裂症として入院6年間経過。長野県在住。長野県で出生し育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例18)平成7年採血 47歳 男性 分裂症として入院13年経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例19)平成7年採血 51歳 男性 分裂症として入院15年経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例20) 平成7年採血 54歳 男性 分裂症として入院21年間経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

症例21)平成7年採血 55歳 男性 分裂症として入院32年経過。長野県在住。長野県で出生し長野県で育つ。五島列島との関連は不明。 HTLV-�抗体価 (-)。同胞親兄弟に分裂症発症(ー)。

-----------------------------------------------------------------------
症例が分裂症である数----5
症例が HTLV-�抗体価 (+)である数----5
症例が分裂症であり、 HTLV-�抗体価 (+)である数----5
症例の親、祖父母、曹祖父母が五島列島出身である数----4
症例が分裂症であるとき、親兄弟など近い血縁者に分裂症者が存在する数----4
症例が分裂症でないとき、親兄弟など近い血縁者に分裂症者が存在する数----0
全症例数----21
==============================================================================

【考察】
 五島地方に分裂病など精神疾患が多発する理由は第一にそこがHTLV-�(Human T-cell Leukemia Virus-�)の多発地帯であることであることをまず考える。そしてレトロウイルスであるHTLV-�は少なくともin vitro のとき、分裂している細胞にのみベクターとして遺伝子を挿入することができるとされている1)。
 日本には沖縄諸島、九州の宮崎・鹿児島・長崎の離島海岸、五島列島、四国の一部の海岸、隠岐、紀伊半島先端、東北の飛鳥、牡鹿半島、三陸海岸、そして北海道のアイヌ人というHTLV-�の非常に濃厚に分布している地域、および地方がある3)。通常の日本人のHTLV-�の感染率は0.5~1.2%であるのに対し、アイヌ人は45.2%,琉球人は33.9%という高率である3)。
 また世界的に見てHTLV-�はカリブ海沿岸と日本の南西地方およびニューギニア地方および米国の一部、カリブ諸島のほぼ全域、日本のアイヌ人、南アメリカ北部、それに特にアフリカに地域特異的な分布をしている3)。この分布について未だ充分に説明のできる説は出ていない。しかも未だそれらの地域が分裂症など精神疾患の多発地帯であるという報告は存在しない。
 しかし日本には中南米より海流に乗って来た人々が存在すると説く書籍が存在する3)。中南米とはHTLV-�の流行地である。そして中南米よりの海流の流れ着く処は五島地方も含まれる。
 すなわち中南米から海流に乗って西へ西へと流れていった人々が分裂症を多発させるウイルスかスピロヘータを持っていた。そして五島列島に漂着し、五島列島に土着してゆき、五島列島の分裂症多発の要因を作った。
 中米より流れ着いた人々が持ってきたものは、第4のレトロウイルス、あるいは未知のスピロヘータも考えられる。または、その遺伝子に挿入されるものなのかもしれない。
 他の地方に於いては何かのウイルスまたはスピロヘータなど、ベクターは存在するが、遺伝子に挿入されるその何かが存在していないと考えることもできる。
 なお、症例1は長崎の離島海岸の小さな島、すなわち五島列島と長崎の離島海岸を挟む五島灘に面する島の出身である。
 

分裂症または境界例 五島列島との関連性(+) 五島列島との関連性(-) 計
ATLV(+) 1 20 21
ATLV(-) 5 16 21
計 1 20 21



不安障害 五島列島との関連性(+) 五島列島との関連性(-) 計
ATLV(+) 0 2 2
ATLV(-) 5 16 21
計 1 20 21


【考察】
 検査症例が少ないが、 ATLV陽性と統合失調症との関連性は存在する。しかし、 ATLV陽性であれば統合失調症であるとは言えない。
 統合失調症には様々な原因が考えられる。その一部の原因が ATLVであるということのみを示唆するに留まる。

【参照】
1)kohlstaedt,L.A.et al.:Crystal structure at 3.5 A resolution of HIV-1 reverse transcriptase complexed with an inhibitor. Science, 256:1783-1790,26 JUNE 1992
2)Levy,J.A.:Pathogenesis of human immuno-deficiency virus infection. Microbiological Reviews, 57(1):183-289,Marth 1993
3)古田武彦;海の古代史;原書房;p283; 1996
4)橋口尚武;海を渡った縄文人;小学館;p346; 1999
5)古田武彦;古代史をひらく;原書房;p343; 1994
6)古田武彦;古代史を揺るがす;原書房;p387; 1992
7)古田武彦;人麿の運命;原書房;p281; 1989
8)古田武彦;古代通史;原書房;p299; 1987

*Reserch of Gotou insula, Zone of multiple occurence psychosis.*

http://homepage2.nifty.com/mmm23232/2975.html