(1)
戸原桜は下校していた。
彼女は一年で学校は智香と同じ。
桜は帰りに美容室に寄り、今から大好きな恋人に見せに行く道のり。
「キィ君、惚れ直すかな?」
顔を赤らめながら何が言われるかが楽しみで道のりがいつもより長く感じる。
休日であり平日の時より昼間よりは人の数は少し多くなった。
彼女は一緒に食べようとケーキの箱を右手る。
それは友達の指示で作った手作り。
今日は彼の誕生日、彼のかおをズーと浮かばせていた。
バスに乗り、優先席に座るも次の停でご高齢が乗ってきて譲りたつ。
ご高齢は桜にどこで降りるか尋ね、それが自分が降りるバス停前だからとそれまで気遣いでケーキを持ってくれた。
その気持ちに感謝した。
ご高齢とは意気投合した。
意気合というよりは話す内容に相づちや共感しながらと一方的だったがそこまで嫌ではなかった。
彼女はある出来事以来、ご高齢関係なく人に感謝するようになる。特にご高齢者からは勉強になることは多く、将来は福祉系に入りたいと思うようになった。
目的地のバス停につく。
ご高齢者に礼をして受け取り、降りた。
「あとすこし」
愛する彼氏の待つ家へと新調にケーキが崩れないように持ち急ぎ足で向かう。
桜は思いもしなかった。一緒に食べようと思ったケーキは口のなかには入らず彼女自身帰らぬ人になることとは思いもしなかったのだろう。