第8章幻影とかけおち(5)
公園の噴水の前で男子3人はSNSで知り合った美しい同じ歳と会う約束をしていた。
「楽しみだな謙(けん)」
「写真に文章からして美味しい女だろうな」
「勠瀧も不幸だったね。死ぬなら美味しい女と味見してからだったらよかったのにね」
3人は待ち合わせの同じ歳の女性の想像と勠瀧を不幸といっていた。
「でもな。あれをやめて仲良くなったのは今にしてはいい選択だったよな」
「そうだな。してなかったら危なかったかもしれないしな」
いつのまにか勠瀧の話題へと変わっていた。
そうしていると女性2人が三人に近づいた。その2人も同じ歳の子だった。
「あの……私、八山有栖(はちやまありす)の友達なんだけど……彼女、今、近くにいるんだけど恥ずかしくなったから私たちが呼ばれてこれ渡してって」
女性は箱を渡した。
「これ手作りケーキみたい」
「有栖ちゃんもすごいよね」
男子の1人が受け取った。
「有栖はいまどこにいる?」
「SNSにメッセージが来てるよ『ケーキを喜んだら出てこれる』ってあるわ」
「謙、どうする?」
「了(さとる)ここで食べようぜ」
「了、食べるか」
男子3人が有栖の使いに見守られてケーキの箱を開くと爆発した。
その近くで犯人は見ていた。
「あの世で懺悔してよね」
その場から立ち去った。
「今のところはうまくいってるようだね」
眼鏡をかけた青年はミカドに近づく。
ミカド鼻で笑い口を開ける。
「当然よ。いままでの中では最高の出来なんだから」
「それは失礼しました。心配してつい」
「ついね……それはどうかしらね」
「気は抜いたらダメだよ。計画は着々と動いてるんだから」
「わかってるわよ」
部屋からでて、空気を吸った。
精神が落ち着いたミカドは太一の言った言葉を冷静に受け止めた。
「あいつ、嫌われてるのわかってるのか」
微笑みながらポロッと言葉が漏れた。