『プラダを着た悪魔』2を観て、ついでに細木数子まで考えた話
予想通り、昔ほどの“意地悪っぷり”は薄くなっていました。でも、充分楽しめました。今の時代、昔みたいにズバズバ言うキャラクターは作りにくいんでしょう。ポリコレ、言葉狩り、差別表現への配慮。昔ならそのまま言っていたような毒舌を、言いかけた瞬間に若い助手に止められる。「ああ~~、そうそう、わかるわかる」と思いました。それでも、映画としてはちゃんと華やかでした。ところどころに入るどんでん返し。有名な歌手の登場。ファッションの世界のきらびやかさ。DIORが好きな人なら、かなり楽しめると思います。私たち世代はもちろんですが、意外と若い子もたくさん観に来ていました。ニューヨークに住んで、フロリダに別荘がある。そういうアメリカの上流っぽい世界観も、日本人にはなかなか見えない部分なので、そこを見るだけでも面白いかもしれません。アメリカにいれば「当然」知っている空気感でも、日本にいると分からないことは多いですからね。昔の作品には、今ならすぐに「それは差別的では」と言われそうな描写もありました。アジア系のキャラクターの描き方なども、今の基準で見ると引っかかる人はいるのかもしれません。ただ、私が観ている分には、そこまで問題には感じませんでした。むしろ、昔のアメリカ人が持っていた「日本人は勉強ができる」「細かい作業が得意」「きっちりしている」というイメージも、あながち間違いではなかったと思います。眼鏡かけたちび=アジア みたいなの。実際、昔の日本人留学生や駐在員の子供たちは、優秀な子が多かった。日本のものづくりや、細部まできちんと仕上げる感覚も、日本人の性質として評価されていた時代がありました。「Japaneseだぜ?」みたいな、ちょっとした信頼と揶揄。今の日本人が全員そうかと言われると、正直かなり怪しいですが。話は変わります。知り合いが、細木数子さんの二代目の方に占ってもらったそうです。「これから3年は最高よ」と言われて、すっかり浮かれていました。それを聞いて、私も細木流で自分の運勢を調べてみました。すると、天中殺。しかも息子も同じ星。ぐぇ……。「何をやってもうまくいかない」「新しいことはしない方がいい」「じっとしていた方がいい」そんなことを言われると、聞いた瞬間に気持ちが萎えます。今年で明けるらしいですけど、こういうのって、言われた時点で気分が下がるんですよね。それで、私もお寺で読経してみたり、勤行してみたり、息子と息子の祖父のお墓参りと掃除に行ったりしていました。息子の父親の後妻業は案の定墓参りなんかしてる気配はないお墓でした。そんな流れで、Netflixの『地獄に堕ちるわよ』細木数子さんの人生を描いた番組を観ました。観終わって思ったのは、「あ~~~……そういうことね」すっきりしました。結論。あれは、信じなくていい。儲かるための占いです。もちろん、私は統計や傾向そのものは数字はそうだろうと信じます。長年の人間観察や、ある程度のパターン分析には意味があると思っています。でも、「今あなたは悪い時期です」「このままだと不幸になります」「だからこれをしなさい」みたいに、不安を煽って人を動かすものは違う。あの時代って、『オーラの泉』みたいな番組も普通に放送されていましたよね。今思うと、かなり胡散臭いものが、当たり前のようにテレビに出ていました。不安な時、人は何かにすがりたくなるから。でも、そこにつけ込んでお金を取る構造は、やっぱり違うと思います。それを言うなら、宗教団体も同じです。統一教会、いまだに信者多いですが、なぜあれを信じるのか。私はキリスト教の教会にも行くので、きちんとした信仰と、人の不安を利用するものの違いは、よく分かります。本来の信仰は、人を縛るものではなく、支えるもの。でも中には、善良な人の不安や罪悪感につけ込んで、お金や人生を吸い上げるような組織もあります。占いも、宗教も、スピリチュアルも。「怖がらせて従わせるもの」「不安にさせてお金を出させるもの」「自分で考える力を奪うもの」これは、信じなくていい。映画を観て、ファッションの華やかな世界を楽しんだはずなのに、なぜか最後は細木数子と宗教の話になってしまいました。💦昔はテレビで堂々と流れていた占いも、今見ると「これは商売だったんだな」と分かる。年を取ると、そういうものの裏側が少しずつ見えてくる。それはそれで、悪くないです。