~徒然趣向~-Soundtrack To The Bed Town


Soundtrack To The Bed Town/Dinary Delta Force


01. D(1.219mhz)

02. With The Dope Sound

03. Black Blaq Friday

04. Climb City~闘争のテーマ~

05. Kool

06. ザ・イルエストブラザー'07

07. Weesky Park

08. Dusty Husky(Shout)

09. Return To The Classic

10. 牛糞

11. No Title

12. $5 Finger Of Meth

13. Sega Front

14. Bed Town Anthem

15. Real Lives

16. Outro



皆様、お久しぶりです。

私生活においていろいろなことが起こっており、なかなかブログを書く時間が持てずでした。。言い訳です。


さて、久々の1作は、2010年9月発売の『Dinary Delta Force/Soundtrack To The Bed Town』です。


宣言します。2010年リリースの日本語ラップアルバムの中で3本の指に入る傑作です。


ある日、タワレコに並んでいたのですが、1度はスルーしたんです。ただ、他のブログで紹介された際に貼ってあったPVに衝撃を受け、すぐにタワレコに走りました。はじめに気づいてから購入まで約1週間。この1週間をこれほど悔やんだことはありません。それほどまでの傑作。


彼らに関する予備知識は、購入する前も購入したあとの現在もほぼ皆無です。

かろうじてメンバーのライムボーヤの名前を聞いたことがある程度。


パッと見、最近息を潜めた感のあるギャングスタ・ラップ的な雰囲気を感じるジャケットも1度スルーした原因ではあるのですが、彼らの奏でる音楽にそのような要素はありません。


一言で言うなら、ひたすらに黒い。ただ、それは彼らのトラックに依る部分が大きいのかと。

NIPPSやDEV LARGE、THINK TANKといったアーティストのラップは、日本語でありながら独特の黒さを感じるラップですが、Dinary Delta Forceの面々のラップからは、そのような黒さを感じはしません。


ただ、サンプリング主体のどちらかといえばダークなトラックに乗る彼らのラップはまさに四者四様で、キャラ立ちもはっきりしているし、スタイル・音域も住み分けが成されており、マイクリレーものでも聞き応えは十分です。


韻も固く、パンチラインと呼ぶにふさわしいリリックも頻発してくれています。


たとえば、


「No.1の君に朗報さ 俺等を知るハメになる同業者」

「33回転のバイナルの溝が導く」


など、嫌味のない自信過剰やHIPHOPという文化に根ざした単語などは聞いていて心地いいです。


また、アンダーグラウンド志向が確立されており、その信念のもと吐き出される言葉も爽快だったりします。


「または"you can do it" その類 それがマジならば地球は丸い」

「どっかお偉い社長さんの耳元にこの曲は届かねーかも 大丈夫、リアルを遠ざけるお前さんにゃ針は落とせねーだろな」


いやぁ、カッコいいです。


本アルバムに唯一(?)客演参加したシンガーのSugar Bのソウルフルな歌い方もまさに適材適所という言葉がふさわしく、アルバムのカラーを壊すことなく、そっと華を添えるという意味で非常に重要ではないでしょうか。


もう一度言います。


2010年、最重要作品です。