瀬尾まいこ「ありがとう、さようなら」(2007年、メディアファクトリー)を読んだ。


42編からなる短編集である。1編が3ページと短い。エッセイを書いた時期は京都府の公立中学校で国語教師を続けながら作家活動をしており、エッセイの話題も同時進行形である。学級通信のようなスタイルで、初めて担任になった2年2組のもろもろが書かれている。(それまでの10年間は講師で期間も1か月とか半年とか学校も転々としていた)。


実は私は鯖が大嫌いである。...p11


生徒って、本当にどうでもいいことほどしっかり覚えている。...p15


卒業式は笑えるぐらい泣けてしまった。...p39


実は運動は大の苦手だ。...p41


私はよく眠る。いつでもどこでもすぐ寝てしまう。...p56


私は4年間、京都府北部の宮津市立の中学校で働いた。...p85


私は宮津よりもさらに北部の丹後地方の学校で働くことになった。...p86


方向音痴の私にとっては、まず家を探すことが困難だった。...p92


中学2年生といえば、超思春期である。...p124


読後感、私も中学校のときこんな先生に教えてもらいたかったなあ。どんくさいけど愛情を持って全力で生徒と向きあっている姿に感動する。


瀬尾まいこ「ありがとう、さようなら」(メディアファクトリー)。