第二次世界大戦前後のヘリコプターが実用化されるまでの一時期、各国でオートジャイロが研究・開発されていました。日本においても陸軍が戦前にアメリカから輸入した機体を元に国産化し、カ号観測機として使用していました。
カ号観測機の飛行の動画をyoutubeで見ることができます。動画の前半は、陸上の飛行場での試験飛行らしき様子が、後半は陸軍が運用していた「あきつ丸」の甲板に着艦する様子が写っている貴重なものです。
ところで、動画前半に写っている飛行場はどこでしょうか? たしかカ号観測機の試験飛行は、二子玉川の近くにあった読売飛行場(戦時中は陸軍が使用)で行われたと、何かで読んだことがあります。確認するために動画を見返したところ、そこに写っている格納庫が、戦後に撮影された読売飛行場の格納庫と同じでした。
やはり、この飛行場は読売飛行場で間違いないようです。動画前半で、背景にちらっと写っていた橋梁は二子橋なのでしょう。飛行場の近くには砧線が走っていたはずですが、さすがにそれは写っていないようです。