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不思議なやどかりズ

魚屋さんのサザエ水槽に混ざっていたヤドカリを可哀想に思って
持ち帰ったら、とんでもない奴らだった。
ここは、途方にくれる私の飼育情報発信と情報収集の場です。

 私たちは生物が大好きです。

 

ごめんなさい、私たちというのは、私と夫のことです。

 

特に夫はおもしろいことに、水槽で言ういわゆる花形のような

綺麗な金魚や、鮮やかな色の熱帯魚よりも

ドジョウや、ヤドカリといった、いわゆる三枚目の生物が好きです。

一人暮らし時代には、金魚すくいで「あえて」すくってきたドジョウ

(本当は、ドジョウをすくおうとしてポイを全滅させ、おまけでもらってきたドジョウ)

を飼ってほくほくしていました。

 

そんな折、夫がここ最近ぽつぽつというのが、

「いつかヤドカリが飼いたい」

というものでした。

 

最近は都市部の東急ハンズなどに行きますと、

オカヤドカリの生態展示などが展開されています。

見かけるとよく二人で立ち止まって見たものでした。

黙ってじっとプラケースを眺めている夫に対し、私は

「You 飼っちゃいなYO!!」

と割と本気で言うのですが、夫は

「いや…でも………いいよ…」

とイマイチでありました。

 

ところが、最初にお書きいたしました様に、

お魚屋さんのサザエ水槽に、うごめく赤い何かを見つけてしまったのです。

 

 

その日は日曜日だったように思います。

買うものはだいたいカゴに入れまして、さぁ最後にお刺身でもと寄ったところに、

遭遇してしまいました。

 

サザエの、とげの付いた貝どもが団子になり、リアス式海岸を思わせる(行ったことないけど)

岸壁を水槽のそこかしこに作り上げています。

激しいあぶくで絶えずゆらゆらと揺れる水面は、

さらにその貝の一匹一匹の境目をあいまいにさせます。

その中に、赤い、なんだろう、足…?

 

…ヤドカリだ!

 

私も夫も、見たことのない色のヤドカリにすっかり目を奪われていました。

夫など、横で自分とヤドカリを交互に見る妻なぞ気にするそぶりもせず、微動だにしません。

 

っていうかこれそもそも売り物なの?値札は…ない。

というかこの前この水槽が、空になって干されているのを見たことがある。

いつかはリセットされてしまう。とすると売り物のサザエはともかく、このヤドカリたちは…?

 

しばらくしたあと、私は

「私は、お家に連れて帰っても連れて帰らなくても、どっちでもいいよ。」

と平静を装い、

「じゃ、先にお会計しとくから、あなたはまだ見てていいよ。」

と言ってサザエ水槽の前に夫を置いてきたのでした。

 

お会計を済まし、野菜やお刺身などを袋に詰めていると、手ぶらの夫がやってきました。

何も持っていない夫に内心少しがっかりしましたが、

「よかったの?」と聞くと

「……うん」と言いました。

微動だにしない時からわかっていました。相当後ろ髪を引かれています。

 

「あぁ、いいなぁ、水槽。またやりたいなあ。」

「水の癒しっていいよね。」

夫は、我が家に水槽が無いのが惜しく、ものすごく気になっている様子でした。

私は翌日、夫が家に居ない間にこんなものを作り、ダイニングテーブルに飾りました。

 

 

 

夫「…いいじゃん」

 

夫はその翌日、いつもより大分早い時間に「スーパーに寄ってから帰る」と連絡をよこし、

無事、足の赤いヤドカリを三匹、連れて帰ってきたのでした。

 


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