兵庫県に長期入院している時に
プレゼントした玩具のドローンを
息子のヨシは気に入っていた。

病院の診察時間が終了した後、
待合室のある広場に
車椅子で出かけていき

上手に飛ばして喜んでいると、
当時一緒に泊まり込んでいた
妻からもメールがきた。

手のひらにのる
小さなドローンは

プロペラの調整が
しょっちゅう狂って
飛ばなくなることがあり

その度にヨシからは

「つぎ病院にくるとき

    ドローンなおして!」

とLINEで連絡があった。

(毎週末、ヨシに会いに
京都から車をとばしました)

四枚のプロペラそれぞれ、
ドライバーで少しづつ
回転ピッチをあわせていく。

それを興味深そうに
覗き込んでいたヨシ。



写真は、その病院の

隣の施設にあるレストランに

家族で出かけた時のもの。

月命日の寄稿に
このパフェのことを
書こうとしたら、

蚊のような音で飛んでいた

ヨシのドローンを

思い出しました。


最近、ドローンの話題は
戦争のニュースばかりですが

ヨシとの最後の夏に
飛んでいた小さなドローンを
思い出せてよかった。

⋯今も空で
操縦機を操りながら

この世の鳥や雲を

動かしているのかもしれません。