
兵庫県に長期入院している時に
プレゼントした玩具のドローンを
息子のヨシは気に入っていた。
病院の診察時間が終了した後、
待合室のある広場に
車椅子で出かけていき
上手に飛ばして喜んでいると、
当時一緒に泊まり込んでいた
妻からもメールがきた。
手のひらにのる
小さなドローンは
プロペラの調整が
しょっちゅう狂って
飛ばなくなることがあり
その度にヨシからは
「つぎ病院にくるとき
ドローンなおして!」
とLINEで連絡があった。(毎週末、ヨシに会いに
京都から車をとばしました)
四枚のプロペラそれぞれ、
ドライバーで少しづつ
回転ピッチをあわせていく。
それを興味深そうに
覗き込んでいたヨシ。
◇
写真は、その病院の
隣の施設にあるレストランに
家族で出かけた時のもの。月命日の寄稿に
このパフェのことを
書こうとしたら、
蚊のような音で飛んでいた
ヨシのドローンを
思い出しました。
戦争のニュースばかりですが
ヨシとの最後の夏に
飛んでいた小さなドローンを
思い出せてよかった。
⋯今も空で
操縦機を操りながら
この世の鳥や雲を
動かしているのかもしれません。