
7月の雨降りには、
ヨシ達ちびっこを連れて
よく京都の青少年科学センター
に行きました。
とりわけヨシは
プラネタリウムが大好きで
巨大で丸い空間と
おどろおどろしい機械が
たたずんでいる光景に、
いつも「こわい⋯」と
しがみつくくらい怖気付くのにまた星のところにいきたい!
と不思議なくらいに
プラネタリウムに行きたがりました。
上映が始まると
黙って宇宙のお話や星座の説明を
熱心に聞いているのですが、
時間の最後に
美しい音楽が流れてきて
月が昇って星空いっぱいの夜空、
そしてやがて明け方になる頃には⋯
口をぽっかりあけて
スヤスヤ寝ているヨシの寝顔が
ありました。
その柔らかなヨシを
抱き上げたときの
なんと幸せな感触であったことか。
◇
写真は科学センターの
合わせ鏡の部屋に
はいったときのもの。
ヨシが亡くなってからは
よく量子論や時空の科学本を
読むようになりましたが、
この写真のようにパラレルワールド
が、幾千幾億も重なりあわさって
存在しているならば⋯
背が伸びて大きくなったヨシ
が笑っている世界
と、ちょっぴり重なりながら
僕は今を生きているのかもしれない。