7月の雨降りには、
ヨシ達ちびっこを連れて
よく京都の青少年科学センター
に行きました。

とりわけヨシは
プラネタリウムが大好きで

巨大で丸い空間と
おどろおどろしい機械が
たたずんでいる光景に、

いつも「こわい⋯」と

しがみつくくらい怖気付くのに

また星のところにいきたい!

と不思議なくらいに
プラネタリウムに行きたがりました。

上映が始まると
黙って宇宙のお話や星座の説明を
熱心に聞いているのですが、

時間の最後に

美しい音楽が流れてきて


夕焼けの空から、日が地平線に沈み
月が昇って星空いっぱいの夜空、

そしてやがて明け方になる頃には⋯


口をぽっかりあけて
スヤスヤ寝ているヨシの寝顔が
ありました。

その柔らかなヨシを
抱き上げたときの

なんと幸せな感触であったことか。




写真は科学センターの
合わせ鏡の部屋に
はいったときのもの。

ヨシが亡くなってからは
よく量子論や時空の科学本を
読むようになりましたが、

この写真のようにパラレルワールド
が、幾千幾億も重なりあわさって
存在しているならば⋯

背が伸びて大きくなったヨシ
が笑っている世界

と、ちょっぴり重なりながら

僕は今を生きているのかもしれない。