息子の人生に登場してくれて
ありがとう・・・と
心から感謝する「カークン」は

病院の同じ部屋に
お母さんと
大きなぬいぐるみと一緒にいて・・・

ヨシより三つ歳上の男の子でした。



コンニチワ・・・と出会って
しばらくは気恥しさで、
少ししか話さなかったヨシも
いつの間にか打ち解けて、
まるで兄弟みたいに。



「このぬいぐるみを
僕だと思ってくれたまえw」

週末は
抗がん剤を投与中でも、
自宅で過ごす事が出来ましたが、

血液検査の数値が悪く
外出禁止になったヨシに
カークンがそういってくれた事が
ありました。

「ひとりっきりの病院の大部屋は
ほんっとに寂しいからねー」

聞けば、
一人残されることになった子供が
寂しくないよう・・・
特大のぬいぐるみを
準備しているのだとか。

カークンは、
何度も入退院を繰り返していたから
色んな事を知っていた。

座るとお尻に激痛が走るから
いつも足踏みしながら
立って勉強していたカークン。
(医師になるのが夢だと・・・)

ヨシが亡くなったと聞いて、
夜中に一人で
泣いていたらしいカークン。

・・・そして、
ヨシが亡くなった日から
二ヶ月後に空に帰ったカークン。



8月の終わりの日は

そんなカークンの命日でした


・・・あのぬいぐるみは、
カークンの分身として
家族になっているそうです。

料理が得意なカークンの影響で、

フライパンでタマゴ焼きたい!

といって僕に作ってくれた

ヨシの卵焼きを思い出しました。