
ヨシが、この世で最後に食べたアイスクリームは、グリコのジャイアントコーンでした。
もう明日まで命が持つかわかりません・・・担当の医師はそういうと、ヨシのために涙を流してくれました。
その日は、ヨシが出会った全ての医療スタッフの方、病院の中にある学校の先生方、そして、ヨシの親族・・・かわるがわるヨシに話しかけにきてくれました。
ヨシは、目はぱっちりと開けていて
意識はありませんでしたが、
とても凛々しく、ちゃんと皆の声を
聞いているようにも見え・・・
そして、皆が帰ったあと
ふとヨシは意識を取り戻して
小さな声を出すことができました。
よく聞くと、
オナカ・・・オシテ・・・と。
僕と看護師さんがお腹を押すと
止まっていた尿が流れ出し、
その後、医師が驚くほど
身体の状態が一時的に回復しました。
それから2週間も生きていたヨシ・・・その間に大好きなアイスクリームを食べることができたのがこの写真です。
悲しいほど、あっという間に溶けてしまう夏のアイスクリームが・・・いつまでもヨシと一緒に、ここに残っているのです。