6月20日は、
長男のヨシが11歳になるはずの
誕生日でした。
何ヶ月も前から、
主治医の先生方とお話するたびに、
「6月20日はヨシの誕生日なんです」
と言っても、先生方は黙ったまま、目を伏せるばかり。
その意味を考えるのは
つらすぎて……
どうしても次の誕生日には
もうヨシがこの世に
いないのかもしれない
とは想像できませんでした。
なぁ、ヨシ?
次の誕生日には何がほしい?
ヨシは頑張ってるから
なんでもほしいもの
プレゼントするよ!
そういうとヨシは、
うーん……と考えてから
今しんどいから考えられない
もう少し元気になってから
考えると、答えました。
……6月20日の朝、
ヨシの顔写真の前には
幼稚園や小学校、サッカークラブの
友達らが、もってきてくれた
たくさんのお菓子やお手紙が
ならびました。
写真は、近所の公園で
ヨシとよく話してたという
お姉さんがもってきてくれた
バースデーケーキ。
僕も手を合わせて
誕生日おめでとう!
をいいました。
ヨシはいつまでも僕の中で
10歳のままであり続けるし、
もうとっくに転生して、
次のステージを楽しんでいる
ヨシはゼロ歳かもしれない。
天国にいるなら
そもそも年齢なんて
関係ないのかな。
それでも、やっぱり
来年も、再来年も、
ずっとずっとヨシの誕生日会は
するからね。
その日だけは
ありがとう!と透明なまま……
パパのそばでずっと笑っていてね。