2015.10.2
O大医学部付属病院放射線科 S先生診察
O大医学部付属病院の放射線科は地下1階にあります。
放射線科ってどの病院でもそうなのかな。
地下なので窓がなく、白い壁が延々と続いて、とても寂しい雰囲気です。
待合には長椅子が2つあるだけで、その日の予約は午後からだったからか、待合には誰も居なかった。
受付を通すと待ち時間もほとんどなく、診察室に呼ばれる。
S先生
見た目から、、、
好き
韓流ドラマに出てきそうな、、、主役じゃないけど、主役の友達的な感じ。
切れ長な目に白衣がとてもよく似合っていた。
S先生「大阪医療S先生からのお手紙読ませて頂きました。」
父「こちらでサイバーナイフを受けたいと思っています。よろしくお願いします」
S先生「うーん、、、ラジオ波は、なんでしないの?」
3人「え、、、(全員絶句)」
S先生「僕はMクリニックにも勤務してるんですけど、そこのラジオ波の技師は凄く腕がいいから、ラジオ波の方がいいんじゃないかなぁって」
3人「え、えぇ??(内心が〜ん(O_O))」
S先生も戸惑い顔
沈黙、、、
父「今からラジオ波って、、、」
私「も〜分からん、お母さん選んで!」
母「えっ!そんなん、私、、分からん」
S先生「サイバーナイフもできなくもないですけどねぇ。まぁ、ご家族で考えられて下さい」
正直言って、迷った。
7月の初旬に転移が発覚して、検査や千葉に行ったりで、この時点ですでに3ヶ月近くが過ぎていた。
やっとここで治療にこぎつけたかと思ったら、またふりだし?
Mクリニックでラジオ波を受ける為には、また国立大阪医療センターのS先生のところに戻って、紹介状を書いてもらわなければならない。
国立大阪医療センターの診察予約を取って、紹介状を書いてもらって、さらにMクリニックの診察予約を取ってとなるとさらに半月はかかりそう。
父と私は「もう、サイバーナイフにしとこうや、、、」的なオーラを出しながら母を見つめる。
重苦しい時間が流れた後、口を開いたのはS先生だった。
S先生「折角ここまで来られたんだし、うちでやりますか。」
父、私「あ、はい!」
母「、、、」
というわけで、ラジオ波に未練を残しつつ、サイバーナイフ治療をする事になった。
人生に「たら」「れば」はないんだろうけど、後々、あの時遠回りしてでもラジオ波を選択しておいたら良かったと思う事が沢山出てくる。
選択ミスをしたんじゃないかと思う、1つ目のポイントです。
ただ、S先生は主治医ではないけど、今でも2ヶ月に一回、S先生の診察室を訪れています。
今、治療していただいている先生からの画像とお手紙を持って。
先日、S先生の診察室に入った時に開口一番母にかけて下さった言葉が
S先生「Yさん、お元気そうじゃない」
でした。
母は胸元に手を当てて、心底嬉しそうな顔をしていた。
S先生との出会いは間違ってはいなかったと思う。