治療とは全く関係ない話です。 
姉妹の確執と愚痴、私の心の闇を吐露したくて書いています。
気分を害されるかも知らないですので、飛ばされて下さいm(_ _)m

2015.4.26

この日は父、姉家族、私家族が母の病室に集まった。

姉は病室に入るなり、

姉「ママ、この本の、この付箋の箇所を是非読んで!」

と「癌になる人はこんな感情を使っている人」といった言葉が表紙に書かれている本を母に手渡した。

母は悲しそうな顔をして

母「◯◯ちゃん、お母さん今生きていくだけで精一杯で、本を読む体力も気力も残ってないの。だから今は読めないわ。ごめんね。」

と、今にも付箋のページを開けようとしていた姉を制して、母は本を枕元に置いた。

姉は一瞬不服そうな表情を浮かべたけど、次に義兄が持っていた紙袋から白い箱を取り出した。

白い箱の中身は豪華そうなシュークリームだった。

姉「これ、すごく有名なお店のシュークリームでとっても美味しいんだよ!」

と言って、その場に居た全員(もちろん母にも)にシュークリームを配った。

私「ばぁば、まだ食べられへんで」

と言うと

姉「いいの、いいの♪」

と。

私は食べる気がしなかったので、

私「今、お昼食べたばっかりでお腹一杯だから、持って帰らせてもらうね〜」

と言って入っていた箱に戻すと、雰囲気を察したのか子供達も黙ってシュークリームを箱に戻した。

姉はおかまい無しで義妹が入院した日に持ってきてくれていたコーヒーを混ぜる用のスティックを冷蔵庫の上から取ってくると、母の分のシュークリームからほんのすこしだけクリームをすくって母の口元に持っていった。
母は遠慮がちにペロッと舌の先でクリームを舐めた。
姉はニッコリ笑うと、残りのシュークリームをドサッとゴミ箱に捨ててしまった。

姉「ママが食べた事にしたからね!シュークリーム食べれて良かったね!」

私は心底気分が悪かった。
そんな儀式が今の母に必要か!?

姉はベッド脇に座り、帰るまでひと時も母のそばから離れなかった。
私はと言うと、看護師さんから折りたたみ椅子を借りてきて、応接セットの後ろに陣取り、腕組みをしたまま遠くを見るような目で母と姉の様子をただ眺めていた。(ドラマに出てくる底意地の悪い小姑のような雰囲気で←そんなドラマがあるんか知らんけど。)

その日、私は敢えて母へのお見舞いにと、梅干し、鯛味噌、岩のりを持って行った。(前日から重湯になっていて、梅干しを一つ看護師さんからもらって食べたと言っていたのもあって)

私「ばぁば、もうすぐお粥が食べれるようになるからね。食べれるようになったら、看護師さんに聞いて、これ食べてね。」

と一つ一つを見せながら冷蔵庫にしまった。

母は目を輝かせて

母「それ!早く食べたい!嬉しい!」

と手をたたいた。

私は心の中で呟いた。

『勝った、、、』と。

本当に根性の悪い妹。  
母の状況を知っているんだから、欲しいものが分かって当然なのに。

その後の話

退院した母に姉がまた散々なメール(例えば、「私はあなたが嫌いです。二度と会いたくないです。さようなら」など)を送っていたのが父に見つかり(父は母がお風呂に入っている間にこっそりと母の携帯を盗み見して、姉からの悪態メールを全て父のパソコンに転送していた)、姉と実家は絶縁する事になる。

その年の9月、姉と最後に電話で話した時に

姉「ママが亡くなっても連絡しないでね」

と切り際に言われた姉の言葉が忘れられない。

私も両親も姉に会ったのはこの4/26が最後で、今どうしているのかも分からない。

もう、姉の話はこれで終わり。