2015.4.15
R病院を後にして、向かったのはあべのハルカス。
入院案内に書かれているものをここで揃えようと言う事になった。
タオルやプラスチックのコップにお箸、パジャマ、スリッパなどなど。
下着も新調して何枚か買い揃えた。
このところ寝てばかりだった母もこの日は少し無理をしていた様子だった。
それでも今日中にやってしまわないといけない。
私中心に走り回って、なんとか必要なものは買い揃える事ができた。
帰りに、もうここで夕飯を食べて帰ろうと言う事になって、確か地下の中華粥のお店に入った。変な時間だったから私達の他にお客さんは誰も居なかった。
母はもう絶食となっていて、病院から渡された術前に食べる宇宙食のような物をこっそりと食べることにして、店員さんには2人分の定食を注文をした。
一旦厨房に帰っていった店員さんがすぐに戻ってきて
店員「お一人様につきお1つご注文頂く事になっております」
と言われた。
なんとなく、悲しい気分になったけど、当然といえば当然。
母「私、明日突然入院する事になったので、今日は絶食なんです。お席お借りしちゃってごめんなさい。」
私「セットでないとダメですか?デザートだったら、私まだ食べれると思うから、もう一つ注文します!」
店員「お待ちください」
もう一度厨房へ行った店員さんが戻ってきた
店員「そう言うご事情なら大丈夫です」
ホッと顔を見合わせる。
久しぶりに母の笑顔を見た気がした。
開腹手術は怖いけど、とにかく奴(癌細胞)を母の体から一刻も早く追い出したかった。
ついこの間まで癌難民だったのもあって、その日は3人ともハイテンションでした。
特急券
身近にあったんだねって。