ウヴァさんェ・・・後島さんェ・・・ | 流星のように美しく墜落していくブログ!

流星のように美しく墜落していくブログ!

ちょっとしたグチから日常の楽しかった事、趣味などを暇なときに語っていく日記のようなブログです。タイトルは某韓国ドラマの名台詞から

どうも、蒼騎士です。今日は午前中に親戚の方々が何人か家に来たので対応が少々忙しかった。つーてもほぼ婆ちゃんが相手してたらワシらが疲れる要因なんて気疲れぐらいしかないのだが。

まあそんなことはさておき、オーズの感想に移るかね。あ、この始め方オーズ放映時思い出して懐かしくなるな。
さて、オーズの小説ですが800年前のグリードの誕生から眠りまでの話をアンクの視点から描く過去編、本編でのバース引き継ぎから伊達さんの出発までの数日間の間に起きた事件を描いた現代編(ある意味過去編2って言っていいかもしれん)、そして最終回後に再び世界を旅して回る映二が見たある国の話を描く未来編。この三章から成り立っています。章ごとに視点や主人公、時代や舞台は違うものの、この作品もW同様オーズの世界を小説に上手く納めていたと思います。結構シリアスな話が多くて引き込まれたし面白かった。ただ・・・2章は、ね。いや面白かったは面白かったんだが・・・とりあえず章ごとに感想をば。あ、ネタバレは入ってると思うので気を付けてください。スマホからだから色変えも出来ないんだ。


まず第一章。これはさっきも書いたように800年前の物語なんだが、この小説の中では個人的に一番好きな章でもある。まだグリードとして産まれる前の夢の中では宇宙まで飛び上がることが出来、王たる自負を持って満たされていたアンク。しかしグリードとして産まれ夢から覚めたことで状況は一変。何を見ても何をやっても満たされない、それでいて狂おしく飢餓のように自分を苦しめる止まらない欲望。欲望の化身であるが故に欲望に苦しみ、そんな彼らを産み出した過去のオーズ・「王」の絶対的な力に歯向かうことも出来ず支配される日々。そんなアンクが出会ったのは「王」と同じくらいの欲望の器を持った盲目の少女だった・・・
うん、作品も症状も違うけど何をやっても満たされずそれに苦しむというのはDiesの既知感に時に救われつつも苦しめられた司狼を彷彿とさせる。どっちも満たされないことに苦しみ満たされないと渇望する点では同じだし。ワシもこのどっちかの症状になったらどうなるんかね?なんか狂いそうな気がする。司狼にせよアンクを始めとしたグリードにせよ狂いたくても狂えないということに更に苦しめられてたんだろうと考えると色んな意味で複雑だが。
しかし本編終盤でようやく映二たちと心を通わせていたアンクだったけど、過去にはもしかしたらそれ以上に大切な人間がいたんだと思うと涙が出る。アンクと同じく「美しいものが見たい」という願いを持ち、アンクになついていた少女。アンク本人も少女といると安らげたし彼女の欲望を利用すれば再び美しいものを見ることが出来るだけでなく「王」だって倒せるかもしれない最強のヤミーが手に入り一石二鳥だと少女の願いを叶えてあげる・・・ページ数的な関係であまり多くの絡みは描かれなかったけど、少なくとも二人は幸せだったんだと思う。アンクにとっては日々の苦しみを唯一癒してくれる相手であり少女にとっては願いを叶えてくれたお友達で。だけど美しいものというのは人によって異なる。中には生き物が死んだり苦しんだりしている姿や、自分の手で苦しみもがく様を素晴らしい光景だと感じる救いがたい人間もいて、純粋な少女はその事実に耐えきれず壊れてしまって・・・
「トリさんが赤いから幸せは運んでこないんだね」
少女の最後の言葉は呪いだったのかもしれない。最初の切っ掛けはともかくアンクも少女の願いを叶えられて救えたという事実、そして喜ぶ少女の姿に幸せを感じていたのかもしれない。だけど最後はその行いが少女を壊した・・・これを切っ掛けにアンクは欲望について考えを変えていくわけだけど、もしかしたら二人でずっと幸せに生きていけたかもしれない未来もあったのかもしれないと考えると悲しいものがある。アンクが封印れる間際に見た夢が大きな鳥となって、目が見えるようになった少女を背中に乗せて二人で幸せに生きていこうと飛び立つ姿だったのも・・・ね。
もしかしたら映二は少女の生まれ変わりで、色んな景色を見たいと願った少女に代わって世界を旅しているのではないか?そんな妄想が浮かんだ。そうでなくても少女の来世が幸せなものでありますように、と願わずにはいられない。
あ、因みに「王」は鴻上会長の先祖とのことだが思った以上にそっくりで笑ってしまった。まあ会長が完全なまでに「王」にそっくりなら映二と戦うことになったろうけど。そして800年前でも安定のウヴァさんェ・・・


次に第二章、舞台は後島さんがバースになってから伊達さん出発までの数日間の間に起きた物語なんだが・・・ハッキリ言おう、この章は100%作者の趣味全開で書かれた章である。シリアス要素は一切ない!むしろ全編ギャグだ!!なのでこの章の感想はあえて割愛、面白くはあったが読まなきゃ伝わらない部類の面白さだった。その代わりに二つ、いや三つだけ言わせてほしい。
仮面ライダーデスの姿が見たいということ、仮にバースをVシネマ化するならこの話を実写化してもいいかもしれないということ、そして・・・・後半のカッコいい後島さんのイメージを壊したくない人は読まない方がいいよ!!(笑)
ま、他武装に比べて不遇の扱いでありバトライドウォーでも実装されなかったカッターウィングさんを伊達さんが使わなかった理由は分かって良かったけどね。いや、良かないが。


ラスト三章は鴻上ファウンデーションの特別協力員となった映二が紛争の絶えない国で自分に出来ることをしようと手を伸ばす話。
この章は一番短くてその分ネタバレも多くなりそうだからあまり感想書けないんだが、映二の成長が分かる話だった。作中でも歴代ライダー主人公の中では雄介に並んで出来てる人だったのだが、どうしても自己犠牲的な面も強かった。けどアンクや比奈を始めとした仲間たちとの触れ合いを経て、グリードたちとの戦いを通じてそうした面は姿を消して自分に出来る範囲で精一杯手を伸ばす・・・実に主人公らしい成長をしたと思う。
今回の彼の活躍も根本的な解決にはなっていないけど、そこから先は現地の人たちの役目、映二に出来ることはあれ以上ないだろう。しかし本人も気を付けてはいるみたいだが、あんなことをこの先も続けていくのなら映二は前回とは別の意味で絶望するのかもしれない・・・いや、大丈夫か。今の映二には手を掴んでくれる仲間が大勢いるんだから。


そんなこんなで楽しめたオーズの小説。バース編のお陰で少々ネタも固まってきたしな。惜しむらくはアンクと少女の触れ合いをもっと見たかったことか。多分そこは妄想・・・否、想像で保管するしかないが。短くも満たされていた二人、せめて夢の中だけでも幸せに。
さあて、次はキバとディケイドどっちを読むかな。



Android携帯からの投稿