track8 めちゃくちゃ悪い男
社会科学に「レントシーキング活動」という用語があります。
特定の勢力(経営者など)が、自分たちの利益を増やすために、ルールや規制の変更を行うよう政治に働きかける活動のことです。
要は、他人の富を奪って自分たちの富を増やすやり方です。
そして、このような活動を行う人を「レントシーカー」と呼びます。
ですが、そんな悪質な行為をあからさまに行っては「世論」の反発を招きます。
そこで、まず対象となる団体・組織、あるいは企業を「悪者」に仕立て上げます。
「仕事が怠慢」
「無駄が多い」
「不正がある」
「時代遅れ」
「競争が足りない」
「保護され過ぎ」
「生産性が低い」
兎に角、理由は何でも構いません。
メディアを使って攻撃を仕掛けます。
中でもよく使用されるフレーズが「既得権益」です。
すっかり悪いイメージがついてしまった言葉ですが、生活するうえで誰もが享受している利益を伴う権利です。
しかし、長期化するデフレによって所得が低下し、不満が溜まった人々や、メディアに煽られた国民は「既得権益」と聞いただけでこう叫びます。
「自分たちばかり良い思いをして」
「けしからん」
その感情が「世論」として形成されると、ルールや規制の変更が行いやすくなります。
つまり、私たちは知らぬ間に誘導され、レントシーキング活動に加担している場合があるのです。
平成という時代は、こうした「新自由主義」の思想
「今だけ・カネだけ・自分だけ」
に基づくような「規制緩和」や「構造改革」が繰り返し行われてきました。
数々の「民営化」がそれを象徴しています。
尚且つ、単に利益が移動しただけに過ぎないため、彼らが主張する「経済成長」にも結びつきませんでした。
GDPの成長率が証明しています。
それにも関わらず “経済成長の為” の「改革」を更に推し進めようとする現政権。
ブレーンにレントシーカーでもいるのでしょうか。
このままでは、いつか自分たちも「既得権益」と攻撃される日が来るかもしれません。
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めちゃくちゃ悪い… そう言えば、
政府の「成長戦略会議」に、英国出身で元ゴールドマンサックスのアナリスト D氏 (名前は控えます)という民間人が参画しているそうです。
彼は日本が豊かにならない理由として、日本の99%を占める「中小企業」の
「競争が足りない」
「保護され過ぎている」
「生産性が低い」
などをあげています。
よって「再編統合」することを明言しています。
「中小企業改革」です。
どこかで聞いたような話ですが…
まさか、レントシーカー?
もしくは「代理人」じゃないでしょうね?
デービッド・アトキンソンさん
あ、言っちゃった。
令和の時代も「破壊」は終わりそうにありません。
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めちゃくちゃ悪い男 dy 坂本慎太郎